みかん小説
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"夫は私を最低な妻として配信していた" 第5話

まだ公されていない画

予告の公はだった。拓也は会員配信で、妻が娘へをげた証拠がある、病院にもすべて伝えると話していた。コメント欄では勤務先を特定しようとする投稿が増えていた。

野は差止めの準備をめたが、画の内容が分からなければにわない能性がある。私は病院へ先に事を説し、同僚から見せられた画と権利侵害申告の記録を提した。

器を調べた業者から、削除済みのメモリーカードを復元できたと連絡が来た。映っていたのは居のソファに座る菜と、カメラのろにいる拓也だった。

「もう度。今度は『お母さんに叩かれた』と言って」

「叩かれてない。そんなの嘘だよ」

「押されて転んだことはあるだろ」

「ぶつかっただけだよ」

拓也はを置き、族を終わらせたくなければ読むよう迫った。菜は泣きながら台本を読み始めたが、途でカメラを止めている。

これは完成版ではない。公用の別撮りがする能性があった。

私は映像を娘へ見せるに、カウンセラーへ相談した。自分の嘘と父親の指示を同に突きつければ、菜を追い込む。証拠は保全し、彼女には選択肢だけを説することになった。

ところがその夜、菜のスマートフォンがつながらなくなった。拓也も自宅におらず、位置報共は解除されている。

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机には、娘の字で枚のが残されていた。

病院の師へ事を話す、私は自分が過に厳しい調で族へ話したことも先に伝えた。師は画だけで処分を決めないと言い、患者報を切へさないよう確認した。私は勤務の写真や内部資料で潔を証したい誘惑を抑えた。患者と職を私な反論に巻き込めば、拓也が作った構図からられない。帰り際、師は何かあれば勤務の調を相談しようと言ったが、その配慮に甘える余裕もなかった。

予告画のコメントには、菜を保護すべきだという声が増えていた。には病院の代表番号や所の図を貼るもいた。野は証拠として画面を保し、個報のき込みを通報した。私自が片端から反論して回れば、夫が求める次の論を作るだけだと分かっている。それでも「娘を殴った」という文を見るたび、いつか菜がその言葉を事実だとい込むのではと怖くなった。

復元された映像には、菜が何度も台本を持ち直す元が映っていた。父に「もう回」と言われるたび、娘の声がしずつさくなる。私は画面を止め、会のいる所で呼吸した。証拠を得たびより、こので菜をにしたことがかった。野はデータの複製と取得経緯を記録し、娘が望めば第者のもとで話せるようにしようと言った。

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私はその提案に従い、今すぐ本へ話をかけることをやめた。

菜がをるに持っていったのは、制と教科のほか、幼い頃から使うさなクッションだった。置きりにされた化粧品や充器を見て、く滞する準備を自由にしたのかも判断できない。私は必な物をまとめ、祖母宅で受け取れるよう袋に入れた。どこにいても、学へ戻るを残しておきたかった。

その夜に残されたは、端がまっすぐ切り取られ、菜が宿題に使うシャープペンシルでかれていた。自分のでいたのか、父に言われていたのか、跡だけでは分からない。野は位置をかさずに写真を撮るよう指示した。私は文章の「全な所」という言い方に覚えがあった。それは拓也が配信で何度も使ってきた言葉だった。娘の選択を否定するに、彼女が自由に選べる状態だったかを確かめなければならなかった。

《お母さんとは、もう暮らせません。お父さんと全な所へきます》

同じ文章が、すでに拓也のアカウントへ投稿されていた。

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