みかん小説
本棚

"夫は私を最低な妻として配信していた" 第11話

万のの台本

拓也のライブには万以が集まった。彼は机に族写真を置き、妻に壊された庭の最の記録だと語った。菜の顔は隠すと言いながら、学名が分かる制の部を映した。

差止め通を受け取っていたため、プラットフォームは配信を監していた。私たちは画面を録画し、違反があれば即報告する準備をした。

拓也は《母に押されて転んだ娘》という映像を流した。菜がへ倒れ、泣きながら「お母さんが」と言う。しかし母親の姿は映っていない。

その直、玲子が保管していた同じ撮の引き映像が提された。画面ので拓也が図し、菜はでろへ倒れている。

プラットフォームは収益能を止めた。拓也は妨害だと叫び、別の端末で配信を続けようとした。

その、菜が自分のアカウントからい音声を公した。

『転ぶところだけ撮る。お母さんが触っていなくても、編集すれば分からない』

拓也自の声だった。

菜はライブへ姿をさなかった。父親と聴者ので泣き、劇に母の方をする役を、もう演じなかった。

ライブの、菜は「私がて否定した方がい?」と聞いた。野とカウンセラーは、娘が世へ説する義務はないと伝えた。菜はしばらく考え、自分の声だけで録音の公範囲を決めたいと言った。

広告

証拠を使うなら、学や居所が分かる部分を除く。その条件をにき、いつでも撤回できるようにした。私は娘の選択を尊したいといながら、本当は何も公せずに済めばいいともっていた。

始刻がづくと、祖母宅の居で菜は別の部へ移った。私は野の事務所の画面でライブを見た。拓也が族写真を掲げた、写真を撮ったのことが浮かんだ。菜の運会で、とも汗だくで笑っていた。あのまで全部偽物だったわけではない。だからこそ、私たちの楽しい記録まで裁判の資料や配信の具になるのがつらかった。

拓也が娘の転倒映像を流す、玲子が提した元データの刻とファイル名を野が確認した。編集の映像をく切って私の反論として投稿すれば、また別の切り取り戦になる。私たちは保管経緯を添えて運営に送り、必な範囲で調査を求めた。菜の音声も彼女が許した部分だけを公した。劇な暴に見えたもいるだろうが、画面のでは娘の全を優先するために何度も確認が必だった。

配信、病院の名を推測するコメントが流れた。私はすぐ保先の担当者へらせたが、画面を追い続けるとが震えて文字を打ち違えた。野が代わって報告し、私はをんだ。

広告

菜の録音が決定打になっても、娘が再び聴者の好奇にさらされる危険は残る。勝利の瞬という言葉で済ませられない夜だった。

配信が止まった、私の端末にはらないから祝福が届いた。「よくやった」「夫を追い詰めて」とくもいた。以私を責めていたアカウントが、同じさで拓也を攻撃している。私はそのたちへ返事をせず、菜が今夜どこで眠るかを確認した。娘は祖母宅で翌の宿題をしていた。万が見た結末より、の学へけることの方が私たちにはだった。

コメント欄の流れが変わった。だが私は勝ったとはえなかった。同じ々が、今度は拓也へ「父親失格」と殺到している。物語の悪役が入れ替わっただけだった。

私は代理を通し、誹謗ではなく寄付と画使用の事実確認を求める声だけをした。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: