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"赤提灯から始まる逆転" 第6話

「い、条……最顧問……!?」

「昨夜は無様な姿を見せたな」条は悪戯っぽく目を細めた。「現のきた空気を吸うのが私の昔からの癖でな。変装して子会社の周辺を巡回しておったのだが、あいにく本物の財布をのダッシュボードに忘れてきてしまってな。まさかあんなところで、自分の全財産を投げ打ってまで見らぬ爺を助けてくれる男に会うとはわなんだ」

条の線が、私の膝のにあるノートパソコンへと落とされた。

「鈴鹿君。あんたが血を注いで発したセキュリティシステム……あれは、化け物じゃな」

「……ごなのですか?」

「昨夜、あんたから聞いたシステムの話を、グループ本社の特命報監査チームに枠だけ照会させた。専どもが全員、泡を吹いて驚愕しておったよ。『これほどの自律型迎撃システムを、介の子会社の平社員がで組みげたなど絶対にあり得ない』とな」

条の瞳の奥に、鋭い刃のようなが宿った。

「豪田という男の悪評は、以から本社のにも入っておった。だが奴は狡猾で、裏の証拠を切残さん。今回のシステム盗と、反社会勢力への横流し計画……奴はグループの癌じゃ。だが、あんたのその腕と誇りがあれば、奴を完全に社会から抹殺することができる」

「私に……何ができるというのですか?」

条はを乗りし、私の肩を力く叩いた。

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「豪田は今の午、グループ本社の最階でかれる最戦略役員会で、あんたのシステムを『自らの単独発の成果』として々にプレゼンするはずになっておる。親会社の役どもを騙し、気に本社の取締役に昇する腹積もりじゃ」

老は徹な、しかし痛極まりない笑みを元に浮かべた。

「奴がで最もくびがり、すべてをに入れたと確信したその絶頂の瞬に……あんたので、奈落の底へ突き落としてやろうじゃないか」

え切っていた私の血液が、い炎となって全を駆け巡った。 奪われた誇りと、質に取られた佐藤を救うための、反撃の台がったのだ。

黒塗りのサルーンは都の喧騒を縫うように疾し、町にそびえつ都ホールディングス本社のセキュリティエリアへと滑り込んだ。 専用エレベーターで案内されたのは、般社員はおろか役員ですらち入れない特別調査だった。部の央には、幾にもなる型モニターと、本社の特命監察チームが配した最峰の通信解析端末が稼働していた。

「条会、はず通り、子会社の周辺に潜伏していた豪田のどもを警庁捜査課と連携して網打尽にいたしました」

迎えたのは、黒縁鏡の奥に理なを宿した男——本社の法務統括部兼特別監察責任者の桐弁護士だった。

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桐は元のタブレットを操作し、モニターに映像を映しした。

「そしてこちらが、監禁されかけていた佐藤健君の柄です。本社の警備員が即座に保護し、現は医務で当てを受けています。幸い、軽度の打撲程度で命に別状はありません」

「佐藤……! 無事だったのか……!」

画面のには、堵の涙を流しながら毛布にくるまる佐藤の姿があった。 胸を締め付けていたい楔がれ、私の両から力が抜けそうになる。豪田が握っていた最悪の質という切り札は、条会の圧倒な報力と実力によって、瞬くに無力化されたのだ。

「鈴鹿君、輩の全は確保された。これで何の気兼ねもなく、あの寄虫を料理できるな」

条会がソファーにく腰掛け、琥珀のウイスキーをほんのしグラスに注ぎながら言った。

「さて、桐。豪田が画策しておる『役員会でのプレゼン』の状況はどうなっておる?」

「はい。午からの最戦略役員会にて、豪田は次世代セキュリティシステム『アイギス』を自らの単独発として発表予定です。すでに会となる階の会議には、グループ各社の社や専務、さらには社取締役を含む役名が着席しております。豪田は控で『これで本社の常務の子は私のものだ』と豪語し、級シャンパンを求するなど、完全に勝利を確信しております」

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