みかん小説
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"妻のスマホに残っていた半年先の「2名様」" 第9話

台所の青いノート

翌朝、私は久しぶりに台所をきちんと片づけた。

半、必な皿だけ使い、洗った物を切りかごから直接取る活をしていた。器棚をけば美が並べたままの器が残っているため、なるべく見ないようにしていたのだ。

奥から青い学ノートがてきた。

表には、美の字で《のこと》といてある。

以からはっていた。

湯器の点検先、自治会費の支払、ゴミ収集の、換気扇フィルターの型番。美はそういう細かなことを何でもき残すだった。

久しぶりにいてみる。

《浄器カートリッジ 6》\

《災保険 11更》\

《庭の犀 2ごろ剪定》

私はほとんどらなかった。

同じで21暮らしていたのに、活を維持する細かな作業の半分以を美に任せていた。

ページをめくる。

半になると、字がしくなった。

入院するしにきしたらしい。

《直さんへ》などとはいていない。

遺でもない。

ただ、それまで美自が分かればよかった説が、急に詳しくなっていた。

《自治会費は4に班さんが集。封筒は玄関の引きし》

《クリーニングの会員証は財布じゃなく話台の箱》

《噌汁は噌を入れた、ぐらぐら煮ない》

最の文を読んで、私は笑った。

何度言われても私が煮たせるからだ。

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さらにページをめくると、途で文字が止まっていた。

《でできるようにしておいた方がいいこと》

そのに、項目が並んでいた。

洗濯の槽洗浄。

布団カバーの替え方。

病院でもらった類の保管所。

固定資産税。

非常用持ちし袋。

私は子へ座った。

美は、いつからこれをいていたのだろう。

病気になるからしずつ作っていたノートなのか。

それとも、自分がを空けるようになってから、私のためにき直したのか。

最のページには付があった。

くなる1か。

その横にだけいてある。

《全部やってあげるのは、たぶん優しさじゃない。》

私は何度も読んだ。

美が誰に向けていた言葉なのかは分からない。

自分自かもしれない。

私かもしれない。

ただ、ル・シエルのと同じ考え方がそこにあった。

妻は私を1にしない方法を考えていたのではない。

1になっても暮らせる方法を考えていた。

そのの昼、私はスーパーへった。

噌と豆腐と葱を買った。

夕方、青いノートをきながら噌汁を作った。

はしかった。

それでも噌を入れた、煮たせなかった。

仏壇へさな椀を置く。

「これでいいんだろ」

当然、返事はない。

私は自分の分をべた。

美しいとは言えなかった。

でも、最までべた。

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