"妻のスマホに残っていた半年先の「2名様」" 第10話
妻がっていたこと
数、織に青いノートを見せた。
彼女は最初の数ページをめくり、「昔からあったよ」と言った。
「ってたのか」
「お姉ちゃん、こういうのくの好きだったから。でもろの方はらない」
《でできるようにしておいた方がいいこと》というページを見た、織のが止まった。
「これ、たぶん最の入院だね」
「やっぱり自分が危ないって分かってたのかな」
私は聞いた。
織はすぐには答えなかった。
「お姉ちゃん、先から聞いてたとう」
「何を」
「治療が難しくなってること」
私は胸の奥が固くなった。
「俺には半なら元気だって言ってた」
「私にも言ってたよ」
「じゃあ、どういうことだ」
声がしくなった。
織は私を見た。
「元気になるといたかったのと、駄目だったのことを考えるのは、両方できるんじゃない?」
私は何も言えなかった。
「お姉ちゃん、ぬ準備だけしてたわけじゃないよ。退院したらきたい所もいてたし、しい靴も買ってた。になったら図館へ戻るって言ってた」
「でも俺には何も……」
「直さんも言わなかったでしょう」
その言に、私は顔をげた。
「先から厳しい話を聞いた、お姉ちゃんに全部言った?」
私は答えられなかった。
織は責める調ではなかった。
「たぶん同じだったんだよ。直さんも、お姉ちゃんも。
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相が怖がるとって、るい方の話だけした」
あのの病が浮かんだ。
「先、何て?」
「薬をし変えるかもしれないって」
私はな部分を言わなかった。
美も、それ以聞かなかった。
もしかすると妻は、私が何を隠したのか分かっていたのかもしれない。
「私、度お姉ちゃんに聞いたことある」
織が言った。
「何を」
「怖くないのって」
私は息を止めた。
「何て答えた」
「怖いに決まってるって」
織は目を伏せた。
「でも、直さんので怖いって言うと、直さんがもっと怖がるから嫌だって」
胸の奥にいものが落ちた。
私は美を守っているつもりだった。
美も私を守っているつもりだった。
その結果、私たちは番怖いことだけ、最まで2で話せなかった。
私はその夜、仏壇のへ座った。
「怖かったなら、言えよ」
写真の美は笑っている。
「俺だって怖かったよ」
初めてにした。
半遅かった。
それでも、その言葉を言えたことで、私はようやく妻の病気について「負けた」とか「にわなかった」以の形で考えられるようになった。
私たちはかったわけではない。
2とも怖かった。
ただ、相のために平気なふりをしていた。
それも、私たちなりの夫婦だったのだとう。
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