みかん小説
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"午前2時17分、亡き妻が病室を訪れる" 第9話

父がかなかった最の

翌朝。

織は父のをすべて持ち帰らず、番しい通だけ残した。

封筒には付がない。

便箋にも、途までしか文章がなかった。

《織へ》

《もし今さら話す資格があるなら、母さんの最の夜について――》

そこで終わっている。

「何で最までかなかったの」

織が尋ねる。

修は目を細めた。

「何をいても言い訳になる気がした」

「実際、言い訳もあるでしょう」

「ある」

「じゃあけばよかったのに」

「そうだな」

また「そうだな」。

織は呆れたように笑った。

「これ、私が続きこうか」

「何をく」

「《父は黙っていました。最悪です》」

「事実だ」

「その次に、《私も話しませんでした》」

修が娘を見る。

「それはかなくていい」

「何で」

「おのじゃない」

はし言いった。

由が薬を持って病へ入る頃には、普通の親子喧嘩のようになっていた。

その景を見て、由は議なを覚えた。

仲直りとは、急に優しくなることではない。

積みなったものがあるなら、りも残る。

言えなかったこと。

言わなかったこと。

誤解。

。

それらを全部なかったことにする方が自然だった。

午。

修はし疲れ、く眠った。

織はベッド脇で母の写真を見ていた。

「護師さん」

「はい」

「母、本当に来たんでしょうか」

由は正直に答えた。

「分かりません」

織はしそうな顔をした。

「見たんですよね」

「私は見ました。でも、それが何だったかまでは分かりません」

「幽霊って言わないんですね」

「護師なので」

織が笑った。

「でも」

由は続けた。

「見違いだったとしても、私はあの方を見たに、お父さまへ族の話をしました」

「それで私に話した」

「はい」

織は写真を見つめた。

「じゃあ、それだけで分か」

その答えを聞いた。

由も同じようにった。

本物だったのかどうか。

証できなくてもいい。

あの夜の女性がきっかけになった事実は消えない。

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