みかん小説
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"賞与0円を告げられたので、会社を辞めてイタリアへ" 第12話

ボローニャの朝

半ば、私はボローニャのさな部で目を覚ました。窓のではバスがり、通りのが準備をしている。本にいた頃ならすでに会社のメールを確認していた刻だが、今朝の予定は語学学の初回授業だけだった。私はコーヒーを入れ、母の写真を棚に置いた。病院の庭で笑う母へ「来たよ」と声を掛けると、狭い部に自分の声がしだけ響いた。

初の授業では、自己紹介だけで何度も言い違えた。隣に座ったスペインのエレナは、私が本から来たとると「仕事で?」と尋ねた。私は以は具の調達をしていたが、今は学ぶために来たと答えた。彼女は「それなら同級ね」と笑った。肩を尋ねられず、昨まで何を達成したかも聞かれないことが、こんなに鮮だとはわなかった。

もちろん、活は簡単ではなかった。スーパーでは野菜の量り売りに戸惑い、の湯器は説通りにかず、役所の続きには何度も類を持ってく必があった。私はそのたびにらない言葉をメモし、翌の授業で質問した。仕事ならできないことを隠してでもへもうとしたかもしれない。けれど今は、分からないと言うことから始められる。

退職、会社から最初に届いたのは寺の礼儀正しいメールだった。

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「引き継ぎ資料を見ながらめています。今のところきな問題はありません」。私は数置いてから返信した。「迷ったは部と担当役員に確認してください」。それ以はかなかった。寺が困っていないとってした方、会社のにいる私が判断を代わる必はないと確かめたかった。

数、部からも連絡があった。「属化を解消できたと専務が会議で話している。気にしないでほしい」。私はメールを読み、画面を閉じた。資料を残したことは誇らしいが、それを誰がどんな成果として報告するかは私にはもう関係がない。会社の評価かられるとは、悪に傷つかないことだけではなく、褒め言葉に引き戻されないことでもあるとじた。

週末、私はのへった。の主は私の片言の注文を最まで待ち、分からない単語を指さしながら教えてくれた。帰り、畳ので買い物袋の持ちが指にい込んだ。私はさな広のベンチに座り、買ったばかりのパンをしちぎってべた。仕事のために何度も訪れた国なのに、こうして予定を空けて歩くは初めて見る所のようだった。

夜になるとが顔をすこともあった。本で定した収入を失い、もも放した。現の言葉は分ではなく、次の仕事が見つかる保証もない。

私はそのを消すために会社へ連絡するのではなく、予算表をいて現実を確認した。必なら本へ戻ることもできる。戻る自由まで捨てたわけではないのだと、自分に言い聞かせた。

末、朝を終えたところで私用メールが震えた。差は寺、件名は「価格改定通への回答について」。私はすぐにはかず、洗い物を終えてから子に座った。会社をれても、の習慣は簡単には消えない。けれど、私が返信する順番はもう会社に決めさせない。画面をくと、専務が承認した律パーセントの値げ通が、社すべてに送られたとかれていた。

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