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"賞与0円を告げられたので、会社を辞めてイタリアへ" 第13話

パーセントの代償

寺のメールには、取引先から届いた返信が種類に分けてまとめられていた。ある会社は来期の発注数量を示してほしいと求め、別の会社は産枠の確保をいったん保留すると告げ、さらに社は品質保証の範囲を再確認したいと回答している。いずれもりの言葉ではない。自分たちが守るべき条件を確かめようとする、当然の反応だった。

私は送られてきた文面を読み、退職に作った覧の最初のページをいした。価格のに数量と納期を確認すること。条件をつ変えた、何が連するかを理すること。あのを会社は持っていたはずだ。それでも専務は、最初に削減率だけを取引先へ投げた。私はりよりも、起きると分かっていたことが起きたという疲れを覚えた。

「どの順番で返事をすればよいか判断に迷っています」と寺はいていた。私は返信をくした。「共フォルダーの更確認覧を参照し、各社の未確定条件を部と担当役員にげてください。私から取引先へ連絡することはできません」。それはたい返事ではない。会社が決めた方針を、退職した私が個に修正すれば、また同じことが繰り返されるからだ。

翌、部からもメールが届いた。革メーカーは発注見込みが示されるまで次期の優先産枠を確約できず、属部品の会社は価格条件が固まるまで規試作品の予定を保留するという。

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部は「藤崎さんの懸が現実になっている」といた。私はその文を読んでも嬉しくなかった。私が正しかったと証されるために、輩が苦しむ必などない。

会社がどこまで決めているのか確認するため、私は部へ度だけ質問を返した。来期の数量は確定したのか、納期変更を受け入れる判断は誰がするのか、品質保証の範囲を変えるなら顧客への説は済んでいるのか。部の返信は「どれも調」だった。私は「未確定なら未確定とき、いつ誰が決めるのかを先に定めてください」と返した。これ以の具体な交渉文は作らなかった。

寺からは数、会社ごとに確認事項を理し直したと報告が来た。彼女は社を、すぐ再交渉が必な会社、発注見込みを先に示す会社、正式回答を待つ会社に分けていた。私は「その分類なら判断者へ渡せます」と返信した。寺が自分の仕事をめていることは嬉しかったが、彼女の代わりに判断してやることは、彼女を守ることにはならない。

その週、私は語学学の課題で「私が今んでいる」についてい文章をいた。きしにが掛かったが、最に「このでは、私は毎朝、自分の予定を選ぶ」といた。先は文法を直しながら「いい文章ですね」と言ってくれた。褒められたのは会社の利益を守ったからではない。

自分の言葉で、自分の活を説したからだった。

帰宅すると、しいメールの件名が目に入った。「ホテル案件・素材供枠について」。差は寺だった。革メーカーだけでなく、属部品の会社も次期の産枠を社へ回す能性があるという。ホテルの試作品に使われた素材は、代替先を探すだけでは済まない。仕様の再確認と品質試験が必になる。私は画面を閉じ、く息を吐いた。会社の通の値げ通が、ようやく顧客の計画に届き始めていた。

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