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"賞与0円を告げられたので、会社を辞めてイタリアへ" 第17話

百件の着信

社との面談を終えたの午、私は本の携帯を充した。やマンション売却の精算に関する連絡を確認するため、々源を入れる端末だった。で使う番号は別にしてあり、仕事関係の着信音を聞かずに暮らせるようにしていた。充がんで画面がるくなると、未確認の通が気に表示された。私は指を止めた。着信履歴の件数が、百件になっていた。

事部、部、調達部の代表番号、社、登録のない本社の番号。最初の頃はに、件だったのが、価格改定通を送ったから増え、同じ番号がい隔で何度も並んでいた。私は付を追っていった。退職に連絡方法を確に伝え、退職も文でと頼んでいたのに、会社は呼びせば私がるとい続けていたのだろう。

私は着信履歴を見て、すぐに折り返すことはしなかった。以の私なら件でも見落とせば、誰かが困っているのではないかとになったはずだ。母の病院で説を受けているも、夕の途でも、休の買い物でも話を返してきた。その習慣が、会社には私のをいつでも使えるという誤解を与えていたのかもしれない。百という数字は、私の義務のきさではなかった。

留守番話には、最初は寺の控えめな質問が残っていた。

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次第に部の「至急確認したい」、事の「退職経緯についてお話を」、社の「面談のお願い」へ変わっている。最の方には、同じ内容の連絡が何度も繰り返されていた。私は寺の声を聞くとし胸が痛んだが、彼女を守る方法は話へ戻ることではない。社内の判断者が責任を持つようにすることだ。

その夕方、社から「今の連絡方法について」というメールが届いた。各部署から私用携帯への直接連絡を止め、必な確認は社を通して文でうとかれていた。私は度読み、く返信した。「事実確認には文で対応します。取引先への直接交渉、社内判断の代はいません」。それだけの文章にたどり着くまで、私は掛かった気がした。

翌朝、私は所のバールでったままコーヒーをんだ。カウンターの向こうで員が客と話し、くで教会の鐘が鳴っている。本の携帯は鞄の奥にしまってある。誰かが呼べば即座に応じる具ではなく、必なに私が確認する物になった。私はコーヒーをみ終え、語学学へ向かった。百件の着信があっても、私の授業はいつも通り始まる。

昼過ぎ、織へ況を伝えると、彼女は「そんなに話があったの?」と驚いた。私は「驚いたけど、もうなくていいんだとった」と答えた。

織はしを置いて「本当に必なら、正式な面をしてくるはずだよ」と言った。私はその言葉に頷いた。事実確認なら文でできる。交渉なら契約が必だ。呼びし音の回数だけで、私のを変える理由にはならない。

夜、社から次の面談依頼が届いた。件名は「今の協力条件について」。復職を提としたものではないとかれていたが、私はすぐに承諾せず、依頼内容を事実確認、資料の読み方、取引先との交渉に分けて返信した。受けられるのは最初のつだけ。つ目は受けない。百件の着信ので初めて、会社は私に「何を頼みたいのか」を文章にし始めた。

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