"家族投票の三日後" 第17話
・砂楼の
週。 砂楼の館内には、よい沈黙と、真しい畳のりが満ちていた。
かつて両親の浪費の象徴だった成趣のシャンデリアや舶来の調度品はすべて撤され、祖父の代から受け継がれてきた伝統な数寄造りの美しさが、隅々まで蘇っていた。
広に集まった名の従業員たち。 その最列に、私は仕ての良い濃紺の着物をにまとい、正座して座っていた。 私の隣には、設された運営会社『砂楼リゾート』の総支配に就任した、よし子さんが控えている。
「皆様。、理尽な環境のでこの旅館を守り続けてくださり、本当にありがとうございました」
私が々とをげると、従業員たちからあちこちで啜り泣きが漏れた。 料理が、ゴツゴツとしたで目元を拭いながらちがった。
「美緒社……! お礼を言うのは、私たちの方です! あのままだったら、私たちはに迷い、この歴史ある宿もバラバラに解体されるところでした……!」
「これより、砂楼は完全会員制の級リゾート旅館として再発します」 私は顔をげ、全員の目を真っ直ぐに見据えた。
「全従業員の基本を割引きげます。残業代の完全支、休の増加、そして何より、現の見を最優先にする経営体制を確します。
……皆様の誇りと活は、私が涯を懸けて守り抜きます」
割れんばかりの拍が、広を包み込んだ。 そこには、誰かを犠牲にして成りつ偽りの笑顔など、つもなかった。 互いを尊し、共に汗を流すたちだけが分かちえる、本物の気が満ちていた。
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