"昭和38年、つなぐなと言われた救急電話" 第8話
消えた警察への呼びし
澄子は妙子を自宅へ呼んだ。
交換所では話せない。
母には「仕事の相談」とだけ言い、で澄子の部へ入った。
机のにはノート。
診療所の刻。
発破の刻。
事会社の通話。
妙子はページを見るなり顔を青くした。
「こんなに調べたの?」
「警察への話のことを教えて」
「言ったでしょう」
「もう度。正確に」
妙子は迷った。
澄子は責めなかった。
「あなたを表へしたいわけじゃない」
「だったら何のため?」
「私の記憶が違ってないか確かめたい」
しばらくして、妙子は話し始めた。
澄子が械へかされた直。
奥沢診療所から呼信号が入った。
原は自分で受けた。
妙子には内容の全部までは聞こえない。
ただ、原がこう言った。
「今は警察へつなげない」
相が何かく言った。
原はさらに、
「朝になってからにしてください」
そう答えた。
「それで?」
「切った」
「記録は?」
「主任が何もかなかった」
「どうして黙ってたの」
妙子の目に涙が浮かんだ。
「怖かったから」
「……うん」
「澄子を悪者にしようとしてるって分かったも、何も言えなかった」
「うん」
「ごめん」
澄子は首を横に振った。
「私もあの夜、主任に逆らえなかった」
はしばらく黙った。
同じ交換台に座っていた。
同じ声を聞いていた。
それでも、はを止められ。
は見て見ぬふりをした。
誰かだけを責めれば済む話ではなかった。
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「妙子さん」
「何?」
「もし調査になったら、聞かれたことだけでいい。本当のこと言える?」
妙子はすぐには答えなかった。
い沈黙の。
「……聞かれたら」
それが限界だった。
澄子は頷いた。
数。
交換所の部局から職員が来た。
原が提しようとしていた「接続遅延事故報告」の確認だった。
澄子は別へ呼ばれた。
「宮坂さん」
代の監督員が言った。
「あなたは線が調だと判断した?」
「いいえ」
「報告にはそうあります」
「私はいていません」
「主任はあなたから聞いたと」
澄子は持っていたを机へ置いた。
自分でき写した記録。
信濃建の通話。
「同じに、この話がつながっています」
監督員の表が変わった。
「原簿は?」
「交換所にあります」
「これは誰が接続した?」
「原主任です」
がもうを見る。
澄子は続けた。
「奥沢診療所からは回、県病院への接続依頼がありました」
「証は?」
「診療誌があります」
「には」
澄子は瞬迷った。
「午分頃、警察への接続依頼もありました」
「あなたが受けた?」
「いいえ」
「ではどうして分かる」
「その、私は主任に命令されて械にいました」
「交換台には?」
「原主任と瀬交換」
監督員が鉛を止めた。
「瀬さんはっている?」
澄子は答えた。
「本に聞いてください」
その。
初めて部のが、交換所の記録庫へ入った。
原は無表だった。
しかし夕方。
澄子のそばへ来た。
「余計なことをしたな」
「私は本当のことを話しました」
「これで終わるとうなよ」
「終わらせるつもりはありません」
自分のからその言葉がたことに、澄子自が驚いた。
原は何も言わなかった。
翌朝。
奥沢診療所から澄子へ連絡が入った。
藤沢だった。
「話したいことがある」
「話で?」
「いや。来てくれ」
診療所へく。
藤沢は扉を閉めた。
「今までつ、君に言っていなかった」
「何ですか」
「あの夜、病院につながらなかっただ」
藤沢は古い誌をいた。
「話だけを待っていたわけじゃない」
澄子が見る。
「別のを配した」
「?」
「それも来なかった」
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