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"昭和38年、つなぐなと言われた救急電話" 第16話

昭の

昭39。

奥沢町にも、話の自化についての話が始めた。

すぐにすべてが変わるわけではない。

それでも、きな町からしずつ交換設備がしくなり、話の世界も変わっていった。

松本へ移った澄子は、以よりはるかにくの通話を扱うようになった。

慣れるまで変だった。

同じ交換でも、奥沢とは仕事の流れが違う。

寮活も初めて。

母から届くを読むたび、へ帰りたくなる。

それでも辞めなかった。

ある夜。

当直勤務。

方のさな診療所から接続の依頼が入った。

「病院へお願いします。急患です」

澄子の指が止まった。

の音が聞こえた気がした。

あの夜。

午1143分。

奥沢診療所。

原の。

「その話だけは、絶対につなぐな」

瞬ですべてが戻った。

「交換さん?」

話の向こうから呼ばれる。

澄子は答えた。

「はい。すぐおつなぎします」

空いている回線を確認する。

コードを取る。

今度は誰もそのを押さえなかった。

接続する。

病院側がる。

「どうぞ」

それだけだった。

数秒には次の呼びしが入る。

特別な来事ではない。

誰も澄子を褒めない。

誰もらない。

それでよかった。

交換の仕事は、本来そういうものだった。

つないで当然。

届いて当然。

その当たりを守るためにがいる。

勤務が終わる頃。

窓のがみ始めた。

澄子は寮へ戻る途、林志乃から届いていたをいした。

数。

封筒にはい文章だけが入っていた。

《美代が学を卒業しました》

《からへきます》

《勝雄がきたがっていた学です》

最に、

《ありがとうございました》

とかれていた。

澄子は、その言葉を受け取ってよいのか今でも分からなかった。

自分は勝雄を救っていない。

あの夜、最初は従った。

救急話をつなげなかった。

その事実は、消えない。

だからこそ忘れない。

自分がから何をしたかだけで。

最初にできなかったことまで、正しいことにはならない。

それが澄子なりの責任の取り方だった。

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