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"赤いガーベラと私の家" 第7話

このにあなたたちの部はない

裕もみちるも、と空から番い子へ座った。

美子はを自分の元へ伏せさせた。

吠えない。

づかない。

それでも裕は何度も横目で確認している。

「犬は置いておいて」

私は類を部、テーブルへ置いた。

「読んで」

裕がに取る。

みちるが横から覗き込んだ。

数読んだところで、みちるの顔が変わった。

「何ですか、これ」

「いてある通り」

「族同士でこんな類作るんですか?」

「族なのに、のへ勝に引っ越そうとするからでしょう」

「勝って……裕くんの実ですよ?」

私はため息をついた。

「違う」

「何がです?」

「あなたたちが結婚に同居していたは、哲夫さん名義。つまりお父さんの」

裕が黙った。

「ここは私が、母から受け取った保険を使って私名義で買った」

みちるが眉をひそめる。

「でも裕くんのお母さんのでしょう」

「そう。だから私のなの」

「族なんだから――」

「族なら何をしてもいいの?」

私はみちるを見た。

「私の母の絵を売ったことも?」

みちるの線が泳いだ。

「それはもう終わった話じゃないですか」

「終わってないわ」

私はち、リビングの壁を指した。

赤いガーベラ。

みちるが目を見いた。

「え……」

裕も振り返った。

「それ」

「戻ってきたの」

みちるの顔から血の気が引いた。

「どうやって」

「買った方が返してくれた」

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「運営に言ったんですか?」

「言ったわよ。当然でしょう」

みちるは唇を噛んだ。

「私は、あなたのしたことを忘れてない」

部が静かになった。

「私の物を勝に売った。引っ越すと言った私に、最まで嫌がらせをした。そのは同居を断っているのに荷物を置いていった」

私は類を指した。

「だから、これからは全部はっきりさせる」

裕が満そうに言った。

「母さん、そこまで俺たち嫌いなの?」

「嫌いになりたくなかったから、をたのよ」

裕は言葉を失った。

「緒に暮らし続けたら、本当に顔も見たくなくなるとったから」

みちるが子からちかけた。

「じゃあ私たちが悪いっていうんですか?」

「あなた、自分は悪くないとってる?」

「私は仕事してます」

「私もしてた」

「パートでしょう」

またそれだ。

「働いた、分の夕を作って、洗濯して、呂掃除して、あなたの宅配便を受け取って、クリーニングまで取りにったの」

みちるは答えない。

「あなたは何をしてた?」

「私だって――」

「ネイル? ヨガ? 画を見ること?」

顔が赤くなった。

「それは私の自由です!」

「そうよ」

私は頷いた。

「だから私にも自由があるの」

みちるが止まった。

「あなたに自由があるなら、私にもある。私はもう、あなたたちの事も洗濯も掃除もしない」

裕が声で言った。

「じゃあ俺たちどうすればいいんだよ」

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その言葉を聞いた、笑いそうになった。

50歳の母親が別居したら、30歳の夫婦がどう活すればいいか分からない。

「自分たちで事をするのよ」

「仕事が忙しいんだって」

「私も忙しかった」

「親父は何もできないし」

「それも私の責任じゃない」

私は類を裕のへ押した。

「引っ越し会社もキャンセルして」

「もう予約払った」

「あなたが勝に予約したんでしょう」

「もったいないじゃん」

「私には関係ない」

裕は黙り込んだ。

そこでみちるが、もう度犬を見た。

「そもそも……この犬たち、本当にここで暮らすんですか?」

私は答えなかった。

代わりに美子が微笑んだ。

「、空、おいで」

が静かにち、美子の横へ移する。

その瞬、みちるは子ごとしろへがった。

「怖がらなくて丈夫ですよ」

美子は穏やかに言った。

「きちんとしつけてありますから」

私はを見た。

「犬がいてもいなくても同じよ」

そして、はっきり告げた。

「このに、あなたたちの部はありません」

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