みかん小説
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"赤いガーベラと私の家" 第15話

「お母さんの」ではなく

それから半ほど経った。

裕は度だけ、居へ来た。

みちるは来なかった。

だった。

玄関で靴を脱ぐに、裕は尋ねた。

「リオ、丈夫?」

「追いかけたりしないわよ」

「いや、俺が丈夫かじゃなくて。らない入って、リオが嫌じゃないかなとって」

し驚いた。

「美子に教わったの?」

「母さんに言われたこといした」

「何?」

「に誰を入れるか決めるのは、んでるだって」

裕はリオを見た。

「犬にもそういうのあるかなって」

私は何も言わず、息子をへ入れた。

リオは最初、しれたところから裕を見ていた。

裕も無理に触らなかった。

しばらくしてリオが自分からづき、靴の匂いを嗅いだ。

「来た」

裕が声で言う。

「かないで」

「分かってる」

昔よりしだけ慎なになったようだった。

リビングへ入る。

母のガーベラを見て、裕がち止まった。

「おばあちゃんの絵」

「うん」

「よりちゃんとした額だ」

「当然でしょう」

裕はしばらく見ていた。

「俺さ」

「何?」

「みちるが売るって言った、止められたんだよな」

私は黙っていた。

「面倒だったんだとう。で揉めるのが」

裕は子へ座った。

「それで母さんが嫌ないする方を選んだ」

言い訳ではなかった。

「ごめん」

私はコーヒーを置いた。

「謝っても、なかったことにはならないよ」

「分かってる」

「でも、言ってくれてありがとう」

裕が頷いた。

みちるとの関係は、まだぎくしゃくしているらしい。

で事分担表を作った。

最初は喧嘩になった。

それでも私のところへ逃げ込まず、で続けている。

「みちるもさ」

裕が言った。

「あののことは悪かったって言ってる」

「本から聞くまではらないことにする」

「うん」

それでいい。

私が求めているのは、以の族へ戻ることではない。

互いに勝に踏み込まない関係だった。

帰り際。

裕が玄関で言った。

「母さん」

「何?」

「ここ、“実”って呼んだらる?」

し考えた。

「らないけど」

私は笑った。

「あなたのではないからね」

「分かってるよ」

その言葉を、ようやく息子自のから聞けた。

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