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"白米だけの夕飯を出されたので、家を出ました" 第14話

「言ってくれれば直したのに」

「遅いよ」

私が言うと、公平は両をく握った。

「何がりなかったんだよ」

私は瞬、が分からなかった。

公平は続けた。

「もっと言ってくれればよかっただろ。直してほしいことがあるなら、ちゃんと言ってくれたら――」

原先がわずかに眉をかした。

けれど何も言わない。

私自に答えさせるためだとった。

「言ったよ」

「え?」

「何度も」

私は指を折るようにいした。

「回目。寝で、お母さんに何をしても文句を言われるって話した」

公平が目を伏せる。

「あなたは『流せよ』って言った」

次。

「すき焼きの夜。お肉が枚もなかった、私はソファのまでって助けてって言った」

「……」

「あなたは『それくらいしろ』って」

回目。

「うなの」

公平の顔が固くなる。

「私はあなたに、お願いだから回だけお母さんへやめろって言ってって頼んだ」

公平は何も言わない。

「そのあなたは何て言った?」

沈黙。

「私、覚えてるよ」

私は公平を見た。

「『母さんと揉める方が面倒なんだよ』」

公平の唇がく。

「それから」

私は続けた。

「『麻子がすれば済むだろ』」

公平は完全に俯いた。

「私は何度も言った」

声は荒げなかった。

「言ってもあなたは聞かなかった」

「俺……」

「だから半かけて準備した」

公平はさく言った。

「牛丼にもった」

「聞いた」

「母さんに焼きそばのことで同じこと言われてさ」

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苦笑する。

「で牛丼でもってこいって」

公平は自分のを見た。

「そこで初めて、おもここでべたのかとった」

私は何も言わない。

「あのいご飯のこともいした」

「子供の頃?」

公平が驚いて顔をげた。

「ってるのか?」

「代さんから聞いた」

公平はく息を吐いた。

「俺もさい頃、よくやられたんだ」

「うん」

「すごく嫌だった」

「うん」

「なのに……」

言葉が止まる。

「麻子がやられてるの見ても、母さんのいつものやつだくらいにってた」

公平は両で顔を擦った。

「最だよな」

私は否定しなかった。

「でも、今は分かってる」

「公平」

「もう回だけ――」

「戻らないよ」

はっきり言った。

公平の顔が止まる。

「お母さんが別にんだから戻らないんじゃない」

「……」

「賃が変だからでもない」

「じゃあ」

「あなたが私より、お母さんと揉めないことを選び続けたから」

私はそれを言葉にした。

「私が助けてって言うたび、あなたは私にさせる方を選んだ」

公平は目を閉じた。

「今、反省してる」

「そうだとう」

「だったら」

「反省するのが遅かった」

あの夜。

芳は、

《反省したらおかずしてあげる》

と言った。

公平は、

《で牛丼でもべてきたら》

と言った。

は、私が反省する側だとっていた。

でも本当に必だった反省は、の方だった。

そして、私が戻るための期限はもう過ぎていた。

「これからの話は先を通して」

私はちがった。

公平は座ったままだった。

ビルのまで原先が送ってくれた。

「お疲れさまでした」

はの夕方で、まだるい。

私はく息を吸った。

もう、誰かの皿のを気にしなくていい。

自分が何をべるか。

どこに帰るか。

誰と暮らすか。

全部自分で決められる。

その当たりのことを取り戻すのに、私はくかかった。

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