みかん小説
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"自治会を抜けたら、ごみを返されました" 第2話

の付きい

この町に越してきたのは歳のだった。に夫の晃をくし、子どもたちが巣ったを売って、台所に朝が入るさな古宅を買った。初めての暮らしで、引っ越しの翌に自治会の案内を持って訪ねてきた恵さんを、私はくった。「困ったら何でも聞いてくださいね」と言って、ごみのをきしたまで渡してくれたからだ。

当の恵さんは役員で、に会になった。で側溝からがあふれた夜、彼女は暮らしのから順に話をかけ、私にも「玄関のまでが来ていない?」と確かめてくれた。あの話がどれほどありがたかったか、今でも覚えている。だから、今回のことがあっても、彼女のしてきた仕事まで嘘だったとはいたくなかった。

私も自治会の事にはなるべく参加した。祭りの受付では釣り銭を数え、の防災訓練では毛布を運び、町内清掃のにはめに軍をはめて集した。苗字で呼ばれていたのが、いつしか「冴子さん」になったのは嬉しかった。んでも古くからの民にはらないことがく、恵さんの「昔からこうなのよ」という説を、私は疑わずに聞いていた。

変わり始めたのはか、班の回覧板にい封筒が挟まっていた頃だ。

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「自治会館修繕協力 万円」。も樋の事で千円をしたので、私は自治会館に回覧板を届けたついでに尋ねた。「今も修繕するんですか」と聞くと、恵さんは壁と気設備を直す予定だと説した。

「この万円は必ずすものですか」。私の問いに、彼女は「制ではありませんよ」と答えた。ただ、すぐに「皆さん協力してくださっていますけどね」と続けたので、断るのが申し訳ないような気分になった。湯器の調子が悪く、修理の見積もりを取っていた私は、し考えてから今回はさないことにした。

数、スーパーの帰りで所の女性に「今の協力、さなかったんですって」と声をかけられた。払うかどうかは自由だと聞いたのに、払わなかったことだけが先に町内へ広まっている。私は誰から聞いたのか尋ねたが、女性は「こういう話は回るでしょう」と笑うだけだった。牛乳の入った買い物袋がく、私はそので何も言えなかった。

次の清掃では集が分まったことを私だけらず、到着したには作業の半分が終わっていた。副会の森律子さんは「伝えたつもりだった、ごめんなさい」と謝ったが、恵さんは何も言わなかった。わざとだと決めつけたくはない。けれど、らされないことが度あると、次にらされなかったも自分だけなのではないかと疑ってしまう。

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翌の清掃は、孫の颯太の運会となっていた。娘の直美から「おばあちゃんの席も取っておくね」と連絡が来て、私はめに欠席を伝えにった。恵さんは名簿を見たまま「皆さん予定を調しててくださるんですよ」と言い、これまで休まず参加してきたことには触れなかった。孫との約束を守るにも、ここでは理由を説し続けなければならないらしい。

「自治会って、ここまでしないといけないものでしょうか」。私が初めてそう尋ねると、恵さんは「負担なら無理に所属していただく必はありません」と答えた。私も自分のから「末で退会させてください」と言った。引き止められなかったことより、名簿に線を引く鉛の音が妙にはっきり聞こえたことを覚えている。

玄関で靴を履く私に、恵さんは「退会するということが、どういうことか考えておいてくださいね」と言った。そのは会費を払わなくなるとか、回覧板が来なくなるとか、そんなだとっていた。孫の写真がスマートフォンに届いて、私は帰りで笑いながら見た。あの言葉が、数かに玄関へ置かれるい袋につながっているとはわなかった。

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