みかん小説
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"自治会を抜けたら、ごみを返されました" 第11話

列の子

臨集会の当、私は夕方まで何度もバッグのを確かめた。共同集積所の設置写真、使用承諾の写し、役所で確認した内容のメモ、そして自分の見をまとめた枚の。会計の資料は別の封筒に入れ、話がそこまでまなければさないつもりだった。何をどこまで話すか決めておかないと、腹がった勢いで余計なことを言いそうだったからだ。

娘の直美から「緒にこうか」と話が来た。私はありがたいといながら断った。「この町で暮らしているのは私だから、自分で話してくる」と言うと、娘は「帰ったら話して」と答えた。話を切ってから、私は仏壇のに置いていた夫の古い腕計をに取った。特別な願掛けではない。ただ、を気にしていた夫の癖をいし、し落ち着いた。

入の机には席者の名をくが置かれ、律子さんがずつ声をかけていた。私は会員ではないのでどこにけばよいか迷ったが、彼女は「ご見を伺う方として、こちらにお願いします」と別の欄を指した。その細かな配慮に救われた。今だけは、誰の話を聞いたかがで分かる記録を残してほしかった。

自治会館にはパイプ子が列並べられ、いつもの清掃よりずっとくのが集まっていた。入で私に気づいたたちは、会釈する者もいれば線をす者もいた。

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私はろの席に座ろうとしたが、列目の源さんが隣の子を叩いた。「ここ」。私が慮すると、彼は「わしが聞こえん」と言ってを向いた。

「聞こえないならの席に座ればいいじゃないですか」と声で返すと、源さんはの端だけかした。私のために隣を空けてくれたのだと分かったが、礼を言うと余計に緊張しそうだった。私はバッグの持ちを膝ので握り、正面の机を見た。恵さんの黒いファイルは、机の縁と平に置かれていた。

午、恵さんがちがった。「本は共同集積所の利用について、皆さんと確認したいことがあります」。彼女はまず清掃当番の表を示し、ネットや容器の交換、集積所周辺の取りなど、自治会が引き受けてきた仕事を説した。実際に毎誰かが作業していることは私もっていたので、その部分には異論がなかった。

「自治会を退会する自由はあります。しかし、負担をしないまま設備だけ利用するなら、続けて会費を納めている皆さんに説がつきません」。恵さんはそう言って会を見回した。ろから「そうよね」とさな声ががり、別のも頷いた。私は胸の奥がたくなったが、彼女の言葉のに私の申しが含まれていないことを確かめた。

「では、自治会に入らない世帯は、どのような方法でごみをすのか」

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。質問したのは列の若い男性だった。恵さんは「と相談して別の方法を考えていただくことになります」と答えた。男性は「でもの収集は今の所に来るんですよね」とねて聞いた。会の何かが顔を見わせ、初めて話が私の問題ではないとじられた。

恵さんは「細かな運用はこれから理します」と言い、私の方へ線を向けた。「当事者の川さんにも、ご見があれば伺いましょう」。私はすぐにはをげられなかった。にもなって勢ので話すのが怖いなんてけないとったが、の震えは止まらなかった。源さんが私のバッグを指先で軽く叩いた。

「聞きに来たんだろう」。私は度息を吐いてちがり、まず清掃や維持費を分担するがあることを伝えた。会のろで誰かが「あら、そうなの」と言った。私はそこで初めて、掲示された説だけを読んでいたがいのだと分かった。そしてバッグからの写真を取りし、「もうつ、確かめていただきたいことがあります」と続けた。

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