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"自治会を抜けたら、ごみを返されました" 第14話

副会が閉じたハンカチ

「事務のミスはありましたが、会計の数字に問題はありません」。恵さんはそう言って、議事録を閉じようとした。源さんは「閉じるのはまだい」と穏やかに止め、総会で何を説したかを確認する必があると伝えた。誰かが「私、その会議にていたけど、振替の話を聞いた覚えがない」と言い、別のも「事の報告は聞いた」と続けた。

私は証言が曖昧なことも気になった。数の会議の内容を正確に覚えているが、どれほどいるだろう。忘れているから議案がなかったとは限らないし、議事録にかれているから実際に決まったとも限らない。だからこそ、資料を確認し直す必があるのだと、源さんは会へ向けて説した。

「会」。さな声がした。律子さんが膝のでハンカチを折りたたみながら、恵さんを見ていた。「議事録のこと、私から説してもいいかしら」。恵さんは「で役員会で確認しましょう」と答えたが、律子さんは首を横に振った。今ここで承認の記録を根拠にしている以、今話すべきだとうと言った。

律子さんは毎、の議事録を複製してしい度のものを作っていた。席者の欄を修正し、会議で話した内容を加えるつもりだったが、事がなる期には作業が遅れた。

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恵さんから「同じ形式でいいからく仕げて」と言われ、そのまま提した度があったという。くなった田島さんの名が残っていたのは、修正を怠った自分の責任だと認めた。

「でも、余剰の振替について正式に採決したかどうか、私は確認できていません」。律子さんがそう続けると、会は静かになった。恵さんは「会議では説したでしょう」と言い、律子さんは「説したのは覚えています。でも、賛成の数を数えた記録がないんです」と答えた。の言い分はしずつ違っていた。

恵さんの声がくなった。「議事録を作るのは副会の仕事でしょう。最終確認もお願いしていたはずよ」。律子さんはハンカチを握り、「私が確認しなかったのは悪かった。でも、会も目を通したでしょう」と返した。私はが祭りで並んで働いていた姿をいした。暑いに律子さんが差しした麦茶を、恵さんが何も言わず受け取っていた景まで浮かんだ。

「と同じ形でいいからって、何度も言われたの」。律子さんはそう言って、折りたたんだハンカチを膝に置いた。恵さんは「だからといって、内容まで確認しなくていいとは言っていない」と答えた。その言葉は正しい部分もあったが、会と副会が緒に確かめるべき類だったことも事実だ。

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私は律子さんの横顔を見て、いしていたが何かを諦めたようにじた。

その、ろの席から「私も役員をやったことがあるけれど、で類を抱えるのは変よ」という声ががった。律子さんは顔をげ、静かに頷いた。誰かを責めるだけでは、次の役員も同じ仕事を引き受けたくなくなるだろう。私は議事録の点検をに任せず、複数で確認する仕組みが必なのだとった。

源さんがちがった。「恵さん、みんなが任せてきたのは、仕事ができるからだけじゃない。信じていたからだよ」。彼は責めてず、会計をやり直して確認し、議事録の訂正を民へらせるべきだと提案した。恵さんは「私は町のためにやってきました」と答えたが、その言葉を否定するはいなかった。問題は、やってきた仕事の量ではなく、違いを指摘されたにどう向きうかだった。

ろから「度、別のも入れて帳簿を見直した方がいい」という声ががった。別の民は「ごみのことはとの持ち主にも確認しよう」と言い、さらに「役員の選び方も見直したい」と続いた。恵さんは「順番にお願いします」と声をかけたが、誰もすぐには黙らなかった。私は勝った気持ちにはなれず、ただ膝ののを折らないよう押さえていた。

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