みかん小説
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"自治会を抜けたら、ごみを返されました" 第17話

帳簿に残ったもの

会計の確認作業は、次の週から始まった。律子さんと会計担当の役員に加え、般会員の佐々さんと、会社で経理の仕事をしていたというさんが参加した。私は自治会員ではないので確認担当には入らず、必な資料を渡すだけにした。自分が見つけた疑問だからといって、結論をす席まで占めるのは違うとったからだ。

確認担当は、記憶だけで判断しないため、度ごとに資料の無を表にしていた。通帳の入、請求、領収、総会で配られた資料、議事録の順に照らしわせる。揃っているものには印を付け、欠けているものは欠けているとく。そのやり方なら、誰かを守るために事実を隠すことも、疑いだけで責めることも難しくなる。

週、さんから概を聞く会があった。積も協力も、通帳の残と帳簿の数字は致していた。壁や気設備の事には請求と領収があり、業者への支払いも確認できた。役員への謝礼や研修費にも支記録が残っており、調べた範囲で個の座へな送があったわけではないという。

私はその話を聞いてほっとした。恵さんの説がすべて嘘だったわけではないし、く暮らしてきた町のたちが積みてたおも、なくなっていなかった。

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さんは「ただし」と言葉を続けた。修繕協力の余剰分を運営準備へ移した続きについて、承認を確認できる記録が分だったのだ。

役員会のメモには「次回総会で説」とある方、総会の議事録はの形式を写した部分がく、実際の席者数も確定できない。会議で説があったと覚えているはいたが、採決をしたという証言は致しなかった。余剰の使途そのものを正と断定する材料はない。しかし、任の協力を集めたの説と違う用途に使うなら、事の案内と確な承認が必だったはずだと、確認担当は結論づけた。

会計確認に参加したたちは、途で何度も作業を止めて説を求めたという。領収があるから正しいと決めず、支を誰が承認したかも確かめた。逆に、記録の誤りがあったからといって、すべての支を疑いの目で見ることもしなかった。そのさが、報告のに表れていた。

さらに、別の問題も見つかった。修繕積があることや、どの事にいくら使う予定かが、協力をお願いする封筒にはかれていなかったのだ。恵さんは古い建物の修繕には予備費が必だと考えていたらしいが、その判断を民へ分に説していなかった。集める側にとって当たりの事が、す側には何も見えないままだった。

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「だから、誰かが悪いと決めるより、次からどうするかですね」。さんはそう言い、確認結果を全世帯へ配る案を示した。私は「退会した私にも届くでしょうか」と尋ねた。彼はし考え、「協力を払ったかどうかに関係なく、今回の利用条件の話に関わった方ですから」と答えた。その言葉を聞いて、私はようやく側に置かれた気分からし戻れた。

報告には、過の議事録を訂正するだけでなく、今の会計を般会員にも分かる形式で示すこと、任の協力の用途と残の扱いを事に説することが提案された。役員への謝礼も、支払ったことを責めるのではなく、額と決め方を確にするという。私は自分が欲しかったのは、誰かを罰することではなく、らないうちに決められない仕組みだったのだと気づいた。

その夕方、律子さんがへ来た。会計確認に協力したことを報告し、「私も、会に任せきりだった」と話した。私は「黒田さんの問題ではないんでしょうね」と答えたが、律子さんは首を振った。「そう。でも、だからこそ私たちも、違っていたことを認めなきゃいけないの」。その声には、以のようなためらいがなかった。

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