"剣を捨てない花嫁" 第13話
臣が負けた
久世の庭の稽古は、いつのにか町でられるようになっていた。
女性だけでなく、子どもや配者も訪れる。
私は勝つことより、続けることを教えた。
方、臣は相変わらず私に勝とうとしていた。
「今は負けない」
「毎回言っています」
「今は違う」
「何が違うのです」
「昨、秘密の稽古をした」
「っています」
「なぜ」
「夜に庭の砂利を踏む音がしました」
臣は悔しそうな顔をした。
打ちいが始まる。
以より臣はくなった。
私も負けない。
何度も刀がぶつかり、最に私がを取った。
「本」
「今のはずるい」
「負け惜しみです」
「もう本」
「夕餉が遅れます」
「もう本」
私は笑った。
初めて会った会から何経っても、彼は変わらない。
負けると悔しがり、また挑んでくる。
でも昔と違うことがつある。
私はもう、勝たなければ価値がないとはわない。
たとえ負けても、臣の隣にいる。
剣を置いても、私は私だ。
そのがあるからこそ、以よりくなれた気がした。
「澄」
「はい」
「もし、俺が勝っていたらどうなっていただろうな」
「あなたは私を探さなかったでしょうね」
「そうだな」
「では負けてよかったですね」
「言われるのか」
「です」
臣はため息をついた。
その言葉通り、私は々まで何度も彼に言うことになる。
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