みかん小説
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"剣を捨てない花嫁" 第15話

私が選んだ名

ある、久世のにしい板が掛けられた。

《澄館》

臣が考えた名だった。

女性や子どもがして通えるさな稽古として、久世のの部を正式にくことになったのだ。

「なぜ私の名を」

「嫌か」

「恥ずかしいです」

「ではすか」

私は板を見た。

昔は森田の跡取りとして戦っていた。

そのは久世の嫁として見られた。

どちらも、自分の名よりの名が先にあった。

でも今度は違う。

「いいえ」

私は言った。

「このままで」

館の、実の父が来た。

弟も緒だった。

直は刀ではなく画用を持っていた。

板を見げ、私の似顔絵を描く。

「姉ちゃん、そうに描いた」

「もっと美しく描いて」

「無理」

「なぜ」

「い方が姉ちゃんらしい」

皆が笑った。

私はその絵を切に持ち帰った。

臣は壁に飾った。

「これはひどい顔だな」

「直に言ってください」

「でも似ている」

「臣さん」

「冗談だ」

私は刀を取った。

臣はすぐ逃げた。

に笑い声が響いた。

昔の私なら像できなかった常だった。

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