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"四万円を断った朝" 第10話

槌が振りろされる直

翌朝、原グループ本社階の会議には異様な緊張が漂っていた。

臨株主総会。

きな円卓をに主株主、取締役、部弁護士が席を埋めている。

耶はいジャケットを着て社席に座っていた。

目のにはだけ。

反対側には田。

彼の周りには支持する役員たちが並ぶ。

午。

田がちがった。

「本は会社の将来をするな決議をいます」

表面は礼儀正しい。

しかし勝利を確信しているの声だった。

阪事業の管理備。

関入札報の漏洩。

適切な材登用。

すべてを耶の「経営能力」へ結びつける。

さらに田は、私を例として挙げた。

「千万円もの借を抱えた元社員を、分な審査なく特別補佐へ起用した結果、密報が漏れました」

私はその頃、階の受付にいた。

当然、止められていた。

「臨総会への入館資格が確認できません」

「代理です」

類をす。

受付担当が司へ連絡する。

数分。

また数分。

わざとを稼いでいるのか、本当に確認にがかかっているのか分からない。

分。

部弁護士がようやく到着した。

「さんの代理権類は事確認済みです」

その言で警備員がをけた。

私はエレベーターへ乗った。

階。

廊の先から会議の音声が聞こえる。

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田の声。

「以により、現代表取締役島耶氏の解職について決議を求めます」

私は歩く速度をげた。

会議の。

田が採決結果を読みげる。

賛成・パーセント。

反対――。

耶はかなかった。

田は議席の槌をにした。

「よって本決議は――」

その瞬。

い扉がいた。

何もの線が斉にこちらへ向く。

私は入にっていた。

「失礼」

息をえる。

「またし遅刻しました」

田の顔から笑みが消えた。

「……?」

警備員がづく。

「この物は社員ではない。退させろ」

私は封筒から類を取りし、く掲げた。

「ホライズン投資組より正式な委任を受けた株主代理です」

部弁護士がすぐ確認へ来た。

田が鳴る。

「解雇されたが何をするつもりだ」

「解雇されたから来たんです」

「何?」

「社員なら、あなたの支配する社内規則に従わなければならない」

私は会議の央までんだ。

「でも今の私は独した株主代理です」

部弁護士が類を確認し、議側へ伝えた。

「代理権は効です」

会議がざわつく。

私は正面スクリーンのへった。

「採決のに、つだけ確認していただきたい事項があります」

田が机を叩いた。

「議題だ!」

「阪事業に関するな利益相反と資産流の疑義です」

ざわめきがきくなる。

主株主たちが田を見る。

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会社のが抜かれている能性。

それを無して代表者を交代させれば、株主自の損失になる。

「分だけください」

私は言った。

「それで私が違っていると分かれば、自分から退します」

田は反対した。

しかし複数の株主が確認を求めた。

勝利寸だったからこそ、田はく拒否できなかった。

私は最初の映像をした。

公から記録された、夜の倉庫の入り。

原グループ向けに購入された材料と同じ規格品が、別の資材会社へ運び込まれている。

次に運送記録。

正規帳簿と元運転の記録の差。

そして受入側の納品控え。

会議が静かになった。

「偽造だ」

田は言った。

「解雇をんだ男が作った資料だ」

「そう言うといました」

私は最の資料をした。

第者の会計士と弁護士が確認した取引の流れ。

物流関連会社から宮美佐子名義の法へ、数回に分けて支払われた自然な業務委託料。

田の額に初めて汗が浮かんだ。

「宮氏をごじですね」

「らん」

「では、その会社が田副社の個所する別荘の管理費を支払っている理由を、第者調査で確認しましょう」

田が黙った。

私は耶を見た。

彼女は何も言わない。

ただ、初めて会った朝と同じ目で私を見ていた。

を値段ではなく、で判断する目だった。

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