みかん小説
本棚

"誤爆LINEの夜" 第13話

「私がみ続けるのが普通でしょ」

子側の主張はこうだった。

結婚暮らしたであり、子にとって活の基盤になっている。

俺は男で収入もあり、別の所でも暮らせる。

だから婚は子が今のへみ続け、宅ローンについては俺と協議したい。

俺はしばらく言葉がなかった。

そので青と会っていた。

健太も呼んでいた。

俺が張、何度も別の男を入れていた。

そのを、自分へ譲ってほしいと言う。

「子本が希望してるんですか?」

俺の弁護士が確認した。

相方は頷いた。

俺は笑わなかった。

りもしなかった。

ただ、

「無理です」

と答えた。

に執着があるわけではない。

売却する能性も考えていた。

だが「自分がみ続けるのが当然」という子の覚だけは受け入れられなかった。

、本同士が必最限だけ話す会が設けられた。

子は俺を見るなり言った。

「直はなんだから、もっとさい部でいいじゃん」

「そういう話じゃない」

「私は急になくなるんだよ?」

「俺もてるけど」

「それは自分でたんでしょ」

俺は瞬、言葉を失った。

「なんで俺がたのか忘れた?」

子は黙った。

「を譲れない」

「じゃあ売るの?」

「それも選択肢」

「ひどい」

ひどい。

何度目だろう。

俺がひどい。

俺が騙した。

俺が会社にバラした。

俺がを奪う。

広告

いつまで経っても、子の物語では自分が被害者だった。

「子」

俺は静かに聞いた。

「もし俺が、おの張に別の女を何度もに入れてたらどうする?」

子は顔を逸らした。

「質問に答えて」

「嫌に決まってる」

「その女とソファで写真撮ってたら?」

「もういい」

「別の女まで夜に来たら?」

「やめてよ!」

子が声をげた。

俺は黙った。

数秒、子の声がさくなった。

「分かってるよ」

「何を?」

「私が悪いって」

初めて、言い訳ではなくそう言った。

「分かってる。でも怖いの。会社も、このも、直も、全部気になくなるのが」

俺はその言葉を聞き、しだけ理解した。

子が今しがみついているのは、俺ではない。

「今までの自分の活」なのだ。

仕事も。

も。

夫も。

どれも自分のところにするのが当然だとっていた。

だから失うことが怖い。

「全部気じゃない」

俺は言った。

「半以かけて、自分でしずつ壊したんだよ」

子は泣いた。

俺も胸がかった。

それでも決定は変えなかった。

については売却も含めて理する。

共財産は法律に沿って分ける。

慰謝料そのも代理を通して決める。

で相を追い詰めるつもりはない。

ただ、元通りにすることもしない。

話しいの帰り際。

子が俺を呼び止めた。

「直」

振り向く。

「もしあの、私がLINE違えなかったら……」

し笑った。

泣きながら。

「私たち、今も普通に夫婦だったのかな」

俺は答えられなかった。

ただつ分かっていた。

誤爆LINEが庭を壊したのではない。

あのLINEは、すでに壊れていたものを俺に見せただけだった。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: