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"孫に「ここに居たければ黙れ」と言われた私が、翌朝家を出た理由" 第21話

返事を求めない

蓮斗のには、あの夜のことが細かくかれていた。私が夫の写真を拾おうとしたこと、友たちに帰ってほしいと頼んだこと、自分が鳴って襟元をつかんだこと。蓮斗は「友達ので格好をつけたかった」といていたが、それを言い訳にしないともき添えていた。「ばあちゃんが怖かったとう。俺はそのことを、あのとき考えもしなかった」。私はそこで度、を机に置いた。

続きを読むと、毎朝の弁当や学費についての謝もかれていた。ただ、それよりくかれていたのは、祖母を居候と呼び続けたことへの悔だった。「母さんが言ったからって、俺まで言っていいわけじゃなかった。が誰のものか分かってなかったんじゃなくて、分かろうとしなかった」。その文に、私はしだけ胸が軽くなった。蓮斗が自分のを、誰かのせいにせず考え始めているとじたからだ。

の最には「返事はいりません。会ってほしいとも言いません。ただ謝りたかったです」とあった。私は封筒を閉じ、千鶴に話をかけた。千鶴は話を聞いて、「どうしたいの」と尋ねた。私はすぐには答えられなかった。蓮斗に会いたい気持ちはあったが、会えばまた何でも許してしまうのではないかという怖さも残っていた。

数考えてから、私は桐野へ連絡した。

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「蓮斗が望むなら、度だけ会って話してもいいとっています。ただし、孝太たちと緒ではなく、昼にいで」。桐野は私の向を確認し、蓮斗の保護者にも伝えた。孫はまだ未成である。無理にきりになる必はないと説され、私は千鶴に隣の部で待ってもらうことにした。

約束のまで、私は何度も当の言葉を考えた。「許す」と言えば簡単なのかもしれないが、許したあとにまた元の関係へ戻ることは望んでいない。私はこれからも自分ので暮らし、学費や活費は孝太たちが負担する。蓮斗が困ったときには話を聞くことはできるが、何でも解決してやることはできない。その境界を、孫にきちんと伝えたかった。

方、蓮斗は約束を聞いてから落ち着かないを過ごした。何を着ていけばいいのか、産を持っていくべきか、父親に何度も尋ねた。孝太は「何かを買って持っていくより、ちゃんと話をしてこい」と言った。蓮斗は学帰りに文具へ寄り、祖母が好きだったの柄の便箋を冊だけ買った。今度からをくなら、自分の言葉でこうとったのだ。

約束の夜、蓮斗は弁当を自分で作ってみた。卵焼きは焦げ、ハンバーグは形が崩れた。真理恵が伝おうとすると、蓮斗は「自分でやる」と断った。来がった弁当を見て、祖母が毎朝きれいに詰めてくれたものと比べ、わず苦笑した。

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のかかることを当たりだとっていた自分が、恥ずかしくなった。

私は桐野に、蓮斗が銭な援助を頼んできたのことも相談した。桐野は答えを決めてくれるわけではなく、私が何を望み、何を望まないかを理する伝いをしてくれた。私は「必なら学や公な相談先を緒に調べる。でも、黙っておを渡すことはしない」と伝えた。そう言葉にしておくと、会うことへのがし減った。

私はその夜、夫のをもう度読んだ。「困ったときに話を聞いてやるのと、困らないように何でもしてやるのは違う」。弘の文字を指でなぞり、私は自分の答えがしずつ定まってきたのをじた。蓮斗を拒み続けることだけが、自分を守る方法ではない。けれど、孫のために自分の活を差しすことも、もうしないつもりだった。

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