"離婚翌日、父と食事中の私を「また金持ちに寄生か」と笑った元夫の末路" 第12話
づるのづる
調査報告によると、瑠菜には以から親しくしている男性がいた。
定職には就かず、彼女の部へ頻繁に入りしている。
でかける所はパチンコや所のがかったが、写真のの瑠菜は、亮介といるよりよほど楽しそうに見えた。
「そのにおを使ってたんだよね」
私は言った。
「亮介からもらった物を現にして」
「違う」
瑠菜がさく否定した。
「何が違うんだよ!」
亮介が叫んだ。
「俺のだぞ!」
「もらった点で私の物でしょ!」
今度はでの所権を争い始めた。
私は呆れて見ていた。
「亮介」
「何だよ」
「あなた、私のこと『男をづるにする女』って言ってたよね」
亮介が黙る。
「でも今、自分がづるにされてたんだね」
瑠菜が吹きしそうになり、慌ててを閉じた。
「しかも瑠菜さんが使ったおは、本命の男性に流れていた」
「やめろ」
「つまり亮介は、づるのづる?」
父がさく咳払いした。
笑いを堪えたようにも見えた。
亮介の顔が真っ赤になった。
「俺を馬鹿にするな!」
「馬鹿にしてないよ。事実を理してるだけ」
私が言うと、亮介は言葉を失った。
その、瑠菜の首元に見覚えのあるものがあることに気づいた。
さな。
細いチェーン。
私が付きっていた頃にもらった物と、結婚記に渡された物と、全く同じデザイン。
「瑠菜さん」
広告
「何?」
「そのネックレス、亮介から?」
瑠菜が首元を押さえた。
「そうだけど」
私は笑った。
「ああ、やっぱり」
亮介の顔が引きつる。
「結婚記に、亮介が私へ同じ物をくれたの」
瑠菜が固まった。
「え?」
「分、元々あなたに渡すつもりだったんじゃないかな」
あの、鞄ので袋を見つけたの亮介の慌て方。
私が「プレゼント?」と聞いたの、数秒の沈黙。
全部つながった。
「私に見つかったから、仕方なく渡したんでしょう」
「違う!」
亮介が否定した。
だが説得力はなかった。
瑠菜はネックレスをした。
「ちょっと待って。これ、回奥さんがつけたの?」
「元妻ね」
「気持ち悪い」
瑠菜はそれをテーブルへ放った。
「いらない」
亮介が目を剥く。
「お、俺がいくらしたとって――」
「それ」
私はを挟んだ。
「万円もしないよね」
亮介のが止まった。
値段が問題ではない。
けれど「かった」と何回も恩に着せてきた男が、同じ商品を複数の女性に使い回そうとしていた事実は、あまりにもけなかった。
瑠菜もたく笑った。
「本当にケチ」
亮介は完全に言葉を失った。
成功者の仮面が、枚ずつ剥がれていった。
広告
おすすめ作品
-
完結第20話
高熱の娘を置き去りにした姉は、私の夫と不倫旅行中だった
結婚五年目の美和は、実の姉・麻里奈から生後十一か月の姪を十日間預けられる。ところが、姉が海外旅行へ出発した直後、幼い心ちゃんの容態が急変。必死に救急搬送する美和だったが、姉にも出張中の夫にも連絡がつかない。不審に思って姉のSNSを調べると、南国の写真に写り込んでいたのは、見覚えのある夫の腕時計だった。怒り|夫婦|親子関係|不倫1.8万字5 0 -
完結第10話
泥の作業着と誇り
高校卒業から十七年ぶりの同窓会。咲は、夫が農家だと話した途端、華やかな暮らしを自慢する同級生のレナから大勢の前で笑いものにされてしまう。「泥だらけの旦那なんて恥ずかしくないの?」心ない言葉に傷つきながらも、咲は「世界一自慢の夫よ」と言い返した。やがて、仕事帰りの夫・大地が泥のついた作業着で迎えに現れると、再び嘲笑が巻き起こる。しかし次の瞬間、幹事の西村が顔色を変え、夫に向かって深々と頭を下げた。誰も知らなかった大地の本当の姿が、少しずつ明らかになっていく。人生逆転|夫婦|真相|第二の人生|修羅場1.7万字5 0 -
完結第21話
赤ペンで消した夫
四十一歳の黒沢洋子は、出版社で腕を認められるベテラン校正者。編集長として出世した夫・和也を支え、七年間、穏やかな結婚生活を送ってきた。ところがある夜、夫から頼まれた若い女性作家の原稿に、見覚えのある文章を発見する。それは、かつて夫が洋子だけに囁いた愛の言葉だった。疑念を抱いた洋子が調べ始めると、原稿の裏には夫の不倫だけでは済まない重大な秘密が隠されていた。やがて和也は、女性作家との十日間の執筆合宿へ出発する。何も知らず帰宅を楽しみにする夫に、洋子は静かに最後の準備を進めていた。夫婦|真実|修羅場|不倫2.3万字5 7 -
完結第10話
産後七日目の決別
帝王切開からわずか七日。傷の痛みと貧血に苦しむ真帆に、夫の直人は「産んだ人が自分で育てればいい」と冷たく言い放った。生まれたばかりの娘を守るため、真帆は実家へ避難する。ところが直人と義母は、彼女を「産後うつで勝手に家出した妻」に仕立て上げ、親族に嘘を広め始めた。追い詰められた真帆は弁護士に相談し、あの日の暴言が記された助産師の記録を手に入れる。そして、夫の勤務先から届いた一通の回答書が、直人の主張を根底から覆そうとしていた――。夫婦|裡の顔|修羅場|不倫1.9万字5 12