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"離婚翌日に6億円当選、実家で弟に「居場所はない」と拒絶された私" 第17話

億円が変えなかったもの

宝くじに当たってから以が過ぎた。

億円という額は、今も私のにきな余裕を与えている。

両親の活費や介護費用を配せずに済む。

必な専へ相談できる。

自分の老にも備えられる。

働き方を急いで決めなくてもいい。

確かに、おはくの問題を軽くしてくれた。

けれど族を変えたのは、おではなかった。

もし実へ帰った最初のに億円のことを話し、

「これから全部私が払うから」

と宣言していたら、健太との関係は今よりずっと悪くなっていたとう。

私はおで自分の罪悪を消し、弟はのをで値踏みされたとじただろう。

両親も変わらなかったはずだ。

「耶がおをすなら、健太と由紀さんが今まで通り面倒を見ればいい」

そう考えたかもしれない。

が入っただけでは、族の役割は変わらない。

むしろ、違った形をさらに延命させていた能性すらある。

必だったのは、誰が何を犠牲にしているのかを見つめ直すことだった。

健太は「男だから」と背負い込みすぎていた。

由紀さんは「嫁だから」としすぎていた。

母は「族だから頼って当然」とい込んでいた。

父は「を守ることが族を守ること」と信じていた。

そして私は「くにいるから仕方ない」

という言葉に甘えていた。

億円は、そのどれも直接は直してくれなかった。

ただ、正しい答えを選ぶ余裕をくれた。

誰かが仕事を辞めなくてもいい。

専へ頼ってもいい。

み慣れたをてもいい。

族だから毎緒にいなくてもいい。

その選択肢を持てたことが、おの本当の価値だったのだとう。

私は今もさな賃貸マンションにんでいる。

将来はを買うかもしれないし、買わないかもしれない。

まだ決めていない。

以の私なら、億円を持っているのに賃貸なんて無駄だとっただろう。

今は、自分で決められることそのものが贅沢だとっている。

朝起きて、自分のためにコーヒーを淹れる。

誰の嫌も気にせず窓をける。

それだけで分幸せなもある。

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