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"離婚裁判で7歳の娘が見せた秘密の映像" 第17話

裁判へのお願い

娘の話を聞くは、通常の弁論とは別に設けられた。柚が勢のので責められないよう、調査官が同席し、父親と母親はそれぞれ別で待つことになった。私は古いタブレットを抱えた娘を廊で見送り、「話したくないことは話さなくていいからね」と伝えた。柚は私のをぎゅっと握り、「うん。でも、見せたいの」と答えた。

で藤先から聞いたところによると、裁判官は娘に学や友達のことを尋ね、ゆっくり緊張をほぐしたという。柚は好きな図の話をしてから、布袋を机のに置いた。調査官が「何か持ってきたのかな」と聞くと、娘は袋からひびの入った端末をした。そして裁判官をまっすぐに見て、あの言葉をにした。

「裁判、ママもらないもの、見せていい?」

裁判官はすぐに再させなかった。誰が撮ったものか、いつ撮ったのか、娘がなぜ見せたいとったのかを、分かる言葉で確かめた。柚は「柚が自分で撮った。パパがママの悪を言ってたから」と答えたという。母親から頼まれたのかと尋ねられると、娘は首を横に振った。「ママには秘密にしてた。ママがまた泣くとったから」。その言葉を伝え聞いた私は、待で目を閉じた。

裁判官は、娘ので内容を詳しく確認することを避け、記録を適切な順で保全するよう指示した。

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柚は自分ので端末を調査官へ渡した。私はそのにいなかったが、娘がどれほど勇気をしたのか像できた。証拠を渡すことは、父親を失うことかもしれない。歳の子どもがそんなを抱えながら決めたことを、私は忘れたくなかった。

調査官は柚に、画を見せたで気持ちが変わっても、それは悪いことではないと説してくれたという。娘は「パパのことを嫌いになりたいわけじゃない」と答えた。裁判官は、その気持ちも切にすると約束したそうだ。私は報告を聞き、娘が父親へのと、自分が見た事実ので揺れていることをようやく理解した。真実を話すことは、誰かを嫌いになる宣言ではない。

数、端末の記録が複製され、撮や編集の無を確認する続きがんだ。藤先は裁判所の許を得て内容を確認し、私に会うに話をくれた。「音さん、まず座って聞いてください」。私は台所の子を引いた。先はしを置き、「画には、ご主と瀬名さんが緒にいる面が映っています」と言った。私はあのの匂いをいした。

「それだけではありません。おの話と、見をどう作ったかについての会話も入っています」

私はすぐに見たいと言ったが、先は「証拠としての扱いをえてから、落ち着いて確認しましょう」

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と答えた。私は話を切り、めたお茶をんだ。い、夫が私に隠していたことをりたいとっていた。いざるが来ると、怖かった。真実が分かっても、失ったが戻るわけではないからだ。

次の期、裁判所は画を証拠として取り扱うための確認をい、双方の代理が同席するで映像を再した。私は藤先の隣に座り、健太郎は反対側で腕を組んでいた。川弁護士は端末の来歴と編集の能性を尋ねたが、撮データのと連続性について確認結果が示されると、表を引き締めた。裁判官が再を許した、健太郎が初めて私の方を見た。

画面には、見慣れたリビングの観葉植物が映った。葉の隙からソファが見える。い位置に置かれたカメラはし傾き、録画を始めたのさな指が瞬だけ端に入った。やがて玄関の鍵が回る音がして、健太郎が入ってきた。そのろに、瀬名玲奈がいた。は靴を脱ぐから笑いい、夫は彼女の肩を抱いていた。

私は息を止めた。裁判官も、記官も、川弁護士も、誰もをかなかった。映像ので瀬名が夫に向かって言った。「これで、奥さんの見なんて誰も聞かなくなるわね」。その瞬、健太郎の顔から血の気が引いた。

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