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"葬儀3日後、姑に追放された私に亡き夫からの連絡" 第5話

午の着信と、見らぬ男の問い

駅から徒歩分ののりを、私たちはただ無言で歩き続けた。 駅の連絡通に辿り着いたには、靴のまでが染み込み、咲の唇はに変してガチガチと震えていた。 ベンチに咲を座らせ、自販売で温かいココアを買って両に持たせる。 私は公衆話の横にち、震えるでスマートフォンの画面を操作した。 の職で苦楽を共にした親友の田島恵子(けいこ)に連絡を取ると、恵子は絶句し、すぐに叫んだ。 『美、なんてこと……! 今すぐで迎えにくわ! うちの実のれが空いてるから、咲ちゃんを連れてそこに入りなさい! 絶対にそこからいちゃ駄目よ!』

恵子の到着を待つ、駅のシャッターは半分ろされ、夜の構内には静寂が広がっていった。 くで貨物列が通過するい鳴りだけが響いている。 ベンチで私の膝にを乗せ、父親の写真を入れた鞄を抱きしめながら、咲がうわ言のように呟いた。 「お父さん……本当に、もう帰ってこないの……? 約束……したのに……」 私は娘の濡れた髪を撫でながら、言も返せなかった。 遺体すら見せてもらえず、の棺を焼き、残ったのは骨壺だけ。 妻でありながら、夫のの真実について、何つ答えてやることができない。その罪悪と無力が、胸を刃物で抉るように痛んだ。

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夜が最もく沈み、の空がわずかにみ始めた午ちょうど。 え切ったエプロンのポケットので、スマートフォンがブブッとく震えた。 恵子からの到着連絡かとい、私は急いで画面をタップした。 しかし――通バーに表示された送信元の名に、私の臓が凍りついた。

【発信者:佐藤 直】

息が止まった。 んだはずの夫の番号。葬で骨になったはずの男の名。 震える親指で、そのショートメッセージをいた。 そこに並んでいたのは、あまりにも簡潔で、々しい、夫の文体そのものの文字列だった。

『きてる。母には言うな。この所へ来い。〇〇県〇〇緑町3-12 関総医療センター病棟402号』

「ひっ……!」 い鳴が喉から漏れた。 悪質な悪戯か? 事故現で夫の携帯を盗んだ何者かの罠か? パニックに陥る私のに、息を切らせた恵子が改札の階段を駆けがってきた。 「美! 咲ちゃん! 無事だった!?」

私は言葉もないまま、震えるで画面を恵子に見せた。 恵子もまた、息を呑んで目を見張った。 「これ……直さんの番号なの!? でも、お葬式は終わったんでしょう!?」 私は涙を拭い、返信欄に震える指で打ち込んだ。 『誰ですか。本当に直さんなら、咲が旅で泣いた理由を言って』

分、返信が届いた。 『の伊豆の帰りので、買ったばかりの文庫本を無くしたって泣いた。

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本当は俺のビジネスバッグの底に入ってた』

族しかり得ない、あのの記憶。 血の気が引くと同に、全の毛穴がくような戦慄がった。 直は、きている? じゃあ、あのたい葬の炉ので焼かれたのは、体誰だったのか?

咲を恵子の実へ預け、私は恵子の運転するで、夜けの速をへと疾した。 、がりのたいのにそびえつ、巨な『関総医療センター』の正面玄関に滑り込む。 臓が破裂しそうな鼓を抱え、病棟の案内板を頼りにエレベーターをがろうとした、そのだった。

「佐藤美さんですね」

背から、く掠れた男の声に呼び止められた。 振り返ると、そこには作業着のにな黒のコートを羽織った、代半ばの男がっていた。 には使い古された黒革の帳を握りしめ、何も徹夜を続けたような、血った差しで私をじっと見ろしている。

「あ……なたは……?」 怯える私に対し、男は帳をゆっくりと胸元に引き寄せ、獄の底から響くような声で、こう告げたのだ。

「突然申し訳ありません。私はと申します。……佐藤さん、あなたにお聞きしたい」 男の瞳の奥に、暗く燃え盛る執のが宿っていた。

「あの葬儀の、あなたの夫として棺のにいたのは誰か……ごじですか?」

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