"葬儀3日後、姑に追放された私に亡き夫からの連絡" 第12話
仏壇の遺骨と、遺族の涙
「さあ、がらせていただきます」 警察官が毅然とした調で告げると、数枝はもはや押し留める力もなく、へたり込むように壁際へを寄せた。 私たちは靴を脱ぎ、私が毎朝雑巾がけをしてきた廊を通って、奥の仏へと向かった。
部の央に鎮座する黒漆塗りの仏壇。 その央には、咲が選んだ直の笑顔の写真が掲げられ、そのに、真っな覆いに包まれた真しい骨壺が、ぽつんと置かれていた。 線の残りが、息苦しいほど濃密に漂っている。
さんは震える取りで仏壇のへみると、畳のに崩れ落ちるように膝をついた。 「誠……すまなかった……。兄貴がもっとく見つけてやれなくて……本当に、すまなかった……」 さんは骨壺を抱きかかえるように両腕を回し、額をい布に押し当てて、声を殺して泣きじゃくった。 のによって勝に葬され、見ずらずののの仏壇に祀られていた弟。その無と、残された遺族の痛ないが、部の空気を張り詰めさせる。
その、背から数枝のヒステリックな叫びがんできた。 「触らないでよ! それはうちの直の骨よ! 勝に持ちさないで!」 数枝は狂乱したように突し、さんの腕から骨壺を奪い取ろうとした。 「母さん、やめろッ!」
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直が松葉杖を投げし、髪のところで数枝の首を掴んでねじ伏せた。
「直、痛い! しなさいよ! あんた、母親に何をするの!」 「恥をれ、母さん!」 直は激痛のる脚を踏ん張り、母親の目を真っ向から睨みつけた。 「その骨壺のにいるのは、俺の代わりに敷きになって命を落とした、さんの弟さんなんだぞ! 俺がきているのに、なぜの遺骨を抱え込んでそうとしないんだ! どれだけに迷惑をかければ気が済むんだ!」
直の気迫に圧され、数枝の腕からスッと力が抜けた。 さんは数枝を瞥もせず、持参したしい布で骨壺を丁寧に包み直した。 そして、私と直に向き直り、く、くをげた。 「……直さん、奥さん。弟を、族の元へ連れて帰ります。ありがとうございました」
「さん……本当に、申し訳ありませんでした」 私が涙ながらに謝罪すると、さんは首を横に振った。 「奥さんたちが謝る筋いではありません。……真実をらかにしてくださって、謝しています。それでは」
さんは弟の遺骨を胸にしっかりと抱きしめ、警察官のに付き添われて、静かに玄関へとっていった。 仏壇の真んに残されたのは、主を失った空の空だけだった。
残されたに、苦しい沈黙がり積もる。 もう方の警察官が帳を取りし、畳のに座り込む数枝に向き直った。
「佐藤数枝さん。遺骨の返還は済みました。……次は、あなたが今朝、役所と保険会社に対してった続きについて、詳しくお話を伺います」
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