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"新幹線で母娘の席を奪った女、現れた女性を見て絶句" 第5話

デッキでの孤と、いがけない再会

「ひどい……! わざとコーヒーをかけて席を奪うなんて、そんなの棒と同じじゃないですか!」

私の抗議に、周囲の乗客たちもざわざわとざわめき始めました。 けれど、母親の異様な剣幕とトラブルに巻き込まれるのを恐れてか、誰も直接声をげてはくれません。 ただ困ったような、気の毒そうな線を私たちに向けてくるだけでした。

「棒だなんて聞きの悪いこと言わないでよ! 証拠でもあるわけ!? あんたが勝に席を捨てたんでしょ!」

母親はちがり、私を威圧するように胸を張りました。 その横で、娘のマコちゃんが真っ青な顔をして俯いていました。

「ママ……もうやめようよ……ってようよ……」 娘がの裾を引いても、母親は「あんたは黙って座ってなさい!」とするだけでした。

「おばさん、最だよ!」 パニミが私のにちはだかり、さな両を広げて叫びました。 「嘘つき! の席を取るなんて、棒だよ!」

「キーッ! このクソガキが! 親の顔が見てみたいわ!」 母親がパニミに向かってを振りげようとした瞬、私は娘を背に隠しました。

内でこれ以言い争いを続ければ、の乗客の方々に変な迷惑がかかってしまいます。 何より、興奮したこの女がパニミに危害を加えるかもしれないという恐怖がありました。

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「……もう結構です」 私はに転がされていた提げバッグを拾いげ、埃を払いました。

「席は差しげます。ですが、あなたがしたことは絶対に許されませんから」

「ふん! 負け惜しみ乙〜! せいぜいデッキでちっぱなしで反省しなさい!」 母親の勝ち誇った嘲笑を背に浴びながら、私はパニミを連れて両をました。

自ドアが閉まり、連結部分のデッキにた瞬、張り詰めていた糸がプツリと切れました。 ガタゴトと響くの音。 え切ったブラウスが肌に張り付き、けなさと悔しさで、界が涙で滲みました。

「ママ……ごめんね。パニミがく気づけばよかったね……」 娘が私のスカートをぎゅっと握りしめ、ぽろぽろと涙をこぼしました。

「ううん、パニミは何も悪くないよ。勇気をしてママを守ってくれて、ありがとうね」 私はたいにしゃがみ込み、さな娘の体をく抱きしめました。

実の両親に会うための楽しい旅が、なぜこんなことにならなければいけないのか。 世のには、これほど理尽で残酷ながいるのかと、が真っ暗に塗りつぶされそうになっていました。

そのでした。

「……あら? もしかして、パニコさん?」

ガタゴト揺れるデッキの向こうから、品で落ち着いた声がってきたのです。

顔をげると、そこにはグレーの仕ての良いパンツスーツにを包んだ、気品ある初老の女性がっていました。

入れのき届いたシルバーヘアに、優しげな目元。

「……え? た、会……!?」

私は驚きのあまり、涙も忘れてちがりました。

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