みかん小説
本棚

"夫の出張中に義両親が居座った――電話で判明した正体" 第3話

ピチピチのと破れたジャンプ

翌の夕方、パートから帰宅した私は、玄関をけた瞬に鳴をげそうになりました。

リビングの真んで、老婆が鏡のでポーズを取っていたのです。 しかも、その体が包まれていたのは、見覚えのある私のピンクのワンピースでした。

「ただいま……って、ちょっと! それ、私のじゃないですか!?」

「あ、お帰り。この、なかなかいじゃないの」 老婆は悪びれる様子もなく、パツパツに張り詰めた腹をさすりました。

横を見ると、舅のほうは私のモコモコの用パジャマを着て、煎餅をバリバリと齧っていました。 「パジャマ借りてるぞ。なかなか温かくて良いだな」

「とも、のを勝に着ないでください! 今すぐ脱いで!」 私のりは沸点に達していました。

私のはMサイズです。 対する義母は、横幅が縦幅と同じくらいある、見るからに丸々とした体型でした。 の繊維がギシギシと鳴をげ、縫い目が今にも弾けびそうに張り詰めていました。

「ピッチピチじゃないですか! 破れちゃうから脱いで!」

「何言ってるのよ、ちょうどいいサイズじゃないの!」 老婆はムッとしたように胸を張りました。

「ほら、こんなにジャンプしたって丈夫よ! ホップ、ステップ、ジャンプ――」

ドスン! とが激しく揺れた瞬でした。

広告

ビリリッ! バリバリバリッ!!

乾いた布の裂ける音が、リビングいっぱいに響き渡りました。 ワンピースの背の縫い目が、からまで見事に真っつに裂け、老婆の肉襦袢のような肌がしました。

「ああっ……! だから言ったじゃないですか!!」 私がを抱えて叫ぶと、老婆は裂けた布をで押さえながら、信じられない屁理屈を吐きしました。

「あのねえ、なんてものはね、いつか寿命を迎えるものなのよ。それが今だった、ただそれだけのことじゃないの!」

「どんな言い訳ですか!? もういいから、今すぐ荷物をまとめてていってください!」

「嫌よ! ここの主である政宗から許をもらってるんだから、絶対に帰りません!」 老婆はドカリとダイニングチェアに腰をろしました。 子の脚がミシミシと嫌な音をてます。

「考えた結果、ここにむことにしましたー!」

「ていって!!」 私はの限界を迎え、老婆の腕を引っ張って玄関へ引きずりそうとしました。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: