"68歳、レジで再会した友" 第6話
はくありません。
1万円の積みても、確かにきな額ではないかもしれません。
でも、私はその1万円を無理なく続けてきました。
働けるに働き、買えるものを買い、無理をしないで暮らしてきました。
それは派ではありません。
誰かに自できるものでもありません。
けれど、私にとっては、自分の活を守るための形でした。
私は代に言いました。
「私はね、まだ働いてることを恥ずかしいとわないようにしたの」
代は私を見ました。
「最初は、恥ずかしかったよ。5、あなたにそう言われたも、すごく恥ずかしかった」
代は唇を噛みました。
私は続けました。
「でも、働いてるから会うもいるし、体もかすし、しだけでも自分のおを増やせる。だから今は、悪いことじゃないとってる」
代は黙って聞いていました。
「まだ働いてるのねって、今あなたが言った、5をいした。でも今のあなたの声は、あのと違った」
代の目が潤みました。
「ごめんね」
私は首を横に振りました。
「謝ってくれたから、もういい」
完全に消えたわけではありません。
胸の奥のは、きっとこれからもし残るでしょう。
でも、それを握りしめてきていく必はない。
そうえました。
代はしばらくして、さく言いました。
「また会ってくれる?」
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その言葉には、が混じっていました。
私はすぐに答えました。
「うん」
い言葉でした。
でも、それで分でした。
代はしだけ笑いました。
今度の笑い方は、5とは違っていました。
を見す笑いではなく、自分のさを認めたの、し寂しくて、しやわらかい笑いでした。
をると、夕焼けはもう消えていました。
のかりがしずつ増え、駅の方からの音が聞こえてきました。
私たちはのでち止まりました。
代はバッグのにポイントカードをしまいました。
「ありがとう。カードも、話も」
私はうなずきました。
「無理しないでね」
代はさく笑いました。
「うん。今度は、もうしちゃんと考える」
そう言って、代は駅の方へ歩いていきました。
その背は、レジで見たよりもしだけまっすぐに見えました。
私は反対方向へ歩きしました。
は、っているよりも簡単に変わる。
たった5で、は笑う側にも、笑われた側にもなる。
けれど、だからこそ、やり直すこともできるのかもしれません。
5、何も言えなかった私。
そして今、しだけ言葉を選べるようになった私。
どちらも私です。
私は夜のを、ゆっくり歩き続けました。
もまた、スーパーのレジにちます。
豆腐を通し、パンを通し、半額の惣菜を通します。
その音ので、私はきっといすでしょう。
の暮らしは、から見ただけでは分からない。
笑っていたにも、笑われたにも、それぞれの夜がある。
だから私は、これからも働きます。
誰かに笑われるためではなく、自分のを、自分ので支えるために。
― 完 ―
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