みかん小説
本棚

"用済みと言われた妻" 第4話

糖尿病で苦しんでいた期を、緒に乗り越えた戦友のようなです。

「証拠はお持ちですか?」

「はい。すべて揃っています」

「素らしい。ではお会いしましょう。ご主にはきな誤算があったようですね」

話を切った、私は呼吸しました。

りやしみはもうありません。

あるのは、静かな決だけでした。

私は鏡のちました。

確かに若くはありません。

でもその顔には、25押し殺してきた本当のさが宿っていました。

「さあ、始めましょうか」

私は鏡のの自分に向かって、そう呟きました。

翌朝、夫はいつもより30分ました。

「今に判を押しておいてくれよ。く準備も忘れるな」

玄関で最にそう言い残し、っていきました。

私は静かに見送り、ドアが閉まる音を聞いた瞬始しました。

まず連絡を取ったのは、信頼している引っ越し業者の社です。

彼もまた、私がく関わってきた患者さんの1でした。以活習慣病の相談に乗ったことがあり、それ以来、何かと気にかけてくれていました。

「関根先、お待ちしておりました。トラック3台、スタッフ8名で伺います。9到着でよろしいですね」

「はい、お願いします。く、でも丁寧にお願いしますね」

「もちろんです」

次に連絡したのは、量販でした。

広告

「リストにあるはすべて品をご用しました。配送はでよろしいですか?」

「ええ、居への配送をお願いします」

実は私は、この3で着々と準備をめていました。

しい活に必なものは、すでにほとんど配済みでした。

9ちょうど、引っ越し業者が到着しました。

玄関をけると、スタッフたちは丁寧にげました。私は事に作成しておいたリストを社に渡しました。

「これらが私の所物です。すべて運びしてください」

リストを見た社が、し驚いた顔をしました。

「先、これだとがほとんど空っぽになりますが、よろしいんですか?」

「構いません。これらはすべて、私が独代から持っていたものか、私の収入で購入したものです。領収もあります」

そうなのです。

この具やの9割は、実は私が購入したものでした。

夫は「俺が買った」とい込んでいましたが、支払いはすべて私の座から引き落とされていたのです。

蔵庫、洗濯、エアコン、テレビ、子レンジ、炊飯器、掃除

ソファー、ダイニングテーブル、ベッド、本棚。

次々と運びされていきました。

器も全部ですか?」

スタッフの1が確認しました。

「はい。これは私の母から譲り受けたものです。の品ですから」

結婚当初、夫は「芳恵の実器なんて古い」

広告

と馬鹿にしていました。

けれどそれらは、祖母の代から受け継がれてきた田焼や益子焼の品でした。

私は1つ1つ丁寧に包むようにお願いしました。

11、私はへ向かいました。

に通されると、担当者が類を広げました。

「関根様、ご確認ください。普通預、定期預、投資信託をわせて3200万円です。全額をしい座に移されますね」

「はい、お願いします」

これらはすべて私個の資産です。

夫は私の料を管理しているとっていましたが、実際にはかなりの部分を別座に移していました。

担当者はさらに宅ローンに関する資料を差ししました。

「ご主名義のローンですが、関根様が連帯保証になっておられます。しかもの500万円は関根様の座から支払われています」

「承しています」

「でしたら、財産分与の際には利になります。分だけでも確実に取り戻せる能性がいですね」

役所へ向かいました。

婚届を提するためではありません。

届をすためです。

「転先はお決まりですか?」

「はい。辺の町に引っ越します」

実は半、私はの見えるさなを購入していました。

私の名義で、現括払いです。

夫はらないでしょうが、その資き両親が残してくれた命保険でした。

役所での続きを終え、最に向かったのは弁護士事務所でした。

弁護士は、分いファイルをきました。

「ご主為の証拠、財産隠しの証拠、関根さんの財産形成への貢献度。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: