みかん小説
本棚

"用済みと言われた妻" 第5話

どれを取っても関根さんに利な材料ばかりです」

「先、私は争いたいわけではありません。ただ、正当な権利だけは主張させていただきます」

「もちろんです」

は頷きました。

「ところで、ご主は関根さんが弁護士を雇っていることをごじない?」

「はい。何も話していません」

「それは好都です。向こうがてきたきな切り札になります」

弁護士事務所をる頃には、夕方になっていました。

に戻ると、がらんどうになったリビングが私を迎えました。

残されたのは、夫が唯自分で買った古いテーブルと子だけ。

壁には具の跡がくっきりと残っていました。

私は婚届を取りし、判を押しました。

そしてテーブルのに置きました。

横に1枚のを添えました。

「正雄様。お望み通り、婚届に判を押しました。具とは私の所物ですので持っていきます。費は今末で止の続きを取りました。宅ローンの連帯保証させていただきます。では、お元気で。芳恵」

み事も未練もきませんでした。

その方が、かえって私らしいとったからです。

夜8、すべての準備がいました。

の朝1番で、このます。

私は玄関にち、呼吸をしました。

これは復讐ではありません。

ただ、自分のを取り戻すだけのこと。

広告

それだけのことなのです。

の夜7しいスマートフォンが鳴り始めました。

画面には非通設定の文字が表示されていました。

おそらく夫でしょう。

私は1度呼吸してから通話ボタンを押しました。

「なんだこれは。が空っぽじゃないか!」

通り、夫の鳴り声が響きました。

「お帰りなさい。婚届は見ていただけましたか?」

「そんなことを聞いてるんじゃない。具は?は?全部どこへった!」

「私のものですから、持っていきました。領収もすべてありますよ」

話の向こうで、夫が絶句しているのが分かりました。

「ふざけるな。あれは俺たちの共財産だろう」

「いいえ。違います。すべて私の収入から購入したものです。あなたは1円もしていません」

「そんなはずはない」

「では、1つでもあなたが購入した証拠をお見せください」

沈黙が流れました。

当然です。

すべての支払いは、私の座からわれていたのですから。

「とにかく戻ってこい。話しうぞ」

「話しいは弁護士を通してください」

「弁護士?」

夫の声が裏返りました。

「はい。にお願いしています」

「お、いつのに……」

「あなたが私を無文で追いす準備をしていたに、私も自分を守る準備をしていました」

夫は何かを言いかけましたが、言葉にならないようでした。

1週、事態はさらに刻になっていました。

広告

夫からの話はすでに何件もありました。

最初は鳴り声でした。

次は命令でした。

やがて、声に焦りが混じり始めました。

気が止まった。どういうことだ」

「私の名義でしたから、解約しました。たに契約されてはいかがですか?」

「ガスもも止まってる」

「それも私の名義でした。25分の支払い実績がありますから」

実は、費もずっと私の座から引き落とされていました。

夫は「俺が養っている」とい込んでいましたが、実際にはほとんどすべてを私が支払っていました。

「ふざけるな。俺は何も聞いてないぞ」

「あなたは聞こうとしなかっただけです」

話の向こうで、夫が荒い息をついていました。

さらに数、夫の声にはらかな揺がありました。

宅ローンの通が来た。お、何をした?」

「連帯保証続きを取りました。弁護士を通して」

「弁護士だと?」

「はい。ごじありませんでしたか?」

夫は完全に予だったようです。

まさか私がすでに法な準備をえているとは、にもっていなかったのでしょう。

「待て。話しおう。すぎる」

婚を突きつけたのは、あなたの方ですよ」

話の向こうが静まり返りました。

その頃には、私はしい辺ので暮らし始めていました。

朝には波の音が聞こえ、窓をけると潮のりが部に入ってきます。

さなですが、具も器もすべて私の好みでえていました。

誰の顔もうかがわなくていい活。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: