"用済みと言われた妻" 第7話
さな観葉植物。
どれも私のを癒してくれる、切なです。
朝は焼きたてのパンとコーヒーでした。
以は夫の好物ばかり作っていました。、濃い、決まった、決まった品数。
今は違います。
自分がべたいものを、自分のために用します。
些細なことですが、それが自由というものなのだと実します。
8、診療所へ勤しました。
「おはようございます、関根先」
スタッフのるい挨拶が私を迎えてくれます。
ここでは、誰も私を「用済み」などとは呼びません。
むしろ、なくてはならないとして切にしてくれています。
「先、今も予約がいっぱいです。皆さん、先に会えるのを楽しみにしていらっしゃいますよ」
その言葉を聞くたび、胸が温かくなります。
この半で、私は保健師としてたな挑戦を始めました。
訪問護ステーションのちげに関わったのです。
最初はもありました。
58歳でしい仕事を始めることは、簡単ではありません。
けれど、30以培ってきた経験と脈が私を支えてくれました。今ではスタッフ7名を抱える事業のとして、忙しくも充実した々を送っています。
収は100万円を超え、収は1200万円に達する見込みです。
夫と暮らしていたよりも、はるかに充実した経済状態でした。
訪問先の患者さんが、ある、涙を浮かべて言いました。
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「関根先、本当にありがとうございます。先のおかげで、こうしてで過ごせるんです。病院では考えられなかった幸せです」
私はそのをそっと握りました。
「無理をせず、ゆっくりやっていきましょうね」
これこそが、私が本当にやりたかった仕事でした。
11の患者さんと向きい、そのらしい活を支えること。
それが私の使命なのです。
昼休みには、スタッフたちとランチを楽しみます。
「今度、みんなで温泉旅にきませんか?」
「いいわね。ぜひきましょう」
こんな何気ない会話も、以はありませんでした。
夫は私の同僚との付きいを嫌がり、職の事にも参加させてくれなかったからです。
午、娘から話がありました。
「お母さん、来の連休、遊びにってもいい?」
「もちろん。待っているわ」
「お母さん、本当に元気そうでした。声が全然違うもの」
娘の言葉に、私は微笑みました。
確かに私は変わったのかもしれません。
「お父さんね、実に戻ったらしいよ」
娘がし言いにくそうに言いました。
「そう」
「おばあちゃんに面倒を見てもらってるって。でも相当やつれてるみたい」
複雑な気持ちはありました。
けれど、もう私には関係のないことです。
彼は彼の選んだを歩めばいい。
夕方、仕事を終えて辺を散歩します。
それが課になりました。
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潮がよく頬を撫でていきます。くでカモメが鳴き、波が静かに砂浜を洗っていました。
「自由って、こういうことなのね」
ふと、ベンチに座っている女性と目がいました。
私と同代でしょうか。疲れた表をしていました。
保健師としての習性で、つい声をかけてしまいました。
「丈夫ですか?」
女性はし驚いたように私を見ました。
そして、さな声で言いました。
「実は、夫から婚を言い渡されて……」
何という偶然でしょう。
彼女の話を聞くうちに、かつての自分を見ているような気がしました。
私は静かに頷きました。
「丈夫。はいつからでもやり直せます」
私は自分の経験をしだけ話しました。
彼女は最初、信じられないという顔をしていましたが、次第に目の奥に希望のが宿り始めました。
「本当に、やり直せるんですね」
「ええ。私が証です」
彼女と別れた、私は改めていました。
25の結婚活は、決して無駄ではありませんでした。
あの苦しみがあったからこそ、今の幸せがよりくじられるのです。
夜、自宅で夕を作りました。
好きな音楽を流しながら、好きな料理を作る。
誰に気兼ねすることもありません。
塩加減を夫の好みにわせる必もなく、事のに急かされることもありません。
私は自分のためだけに、温かいスープを作りました。
卓につき、ふと窓に映る自分の顔を見ました。
確かに若くはありません。
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