"古い風呂敷の遺言" 第4話
私はため息をついた。
どうせ今も同じだろう。
そうっていた。
しかし、そのだけは違った。
義母の様子が妙に落ち着いていたのだ。
目の焦点もっている。
言葉もしっかりしている。
親戚たちが席についた頃、義母は静かにちがった。
「今は、みんなに渡したいものがあります」
部が静まり返る。
義母はまず男の嫁を呼んだ。
続いて次男の嫁も呼んだ。
そして豪華な呂敷包みを渡した。
2が包みをく。
から現れたのは見事な級着物だった。
親戚たちから歓声ががる。
「素らしいわ」
「さすがね」
2は満面の笑みだった。
私は部の隅でそれを見ていた。
5。
介護をしてきたのは私だった。
夜のオムツ交換も。
病院の付き添いも。
介護費用の負担も。
全部私だった。
しかし、賞賛されるのは別のたちだった。
そのだった。
義母の線が私に向いた。
「由美」
私は胸が鳴った。
しだけ期待してしまった。
けれど次の瞬。
義母はさな呂敷包みを私の元へ投げた。
「残り物を包んでおいたから持って帰りなさい」
部の空気が凍りつく。
義母はさらに言った。
「末っ子の嫁のくせに、でしゃばるんじゃないわよ」
私はち尽くした。
親戚たちの線が突き刺さる。
誰かが笑った。
誰かが顔をそむけた。
私は夫を見た。
助けてほしかった。
しかし夫は俯いたままだった。
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私は呂敷を拾いげた。
涙があふれた。
「申し訳ありませんでした」
そう言って、そのから逃げした。
がっていた。
私はたいにち尽くした。
腕のの呂敷がやけにかった。
へ戻った私は寝へ閉じこもった。
5の来事がのを駆け巡った。
夜の介護。
支払い続けた医療費。
無関な親族たち。
何も言ってくれなかった夫。
そして、今の屈辱。
私は泣き続けた。
どれほどが経っただろうか。
夜もくなった頃、ようやくに転がっている呂敷へ目を向けた。
捨てるにだけ見よう。
そうった。
結び目を解く。
しかしに入っていたのは料理ではなかった。
分い類の束だった。
私は1枚ずつ取りした。
産登記簿。
預通帳。
株式証。
そして。
最初に目に入ったのは、みなとみらいの築マンション2の登記類だった。
続いて座の商業ビルの持分証。
さらに500万円ずつ入った定期預通帳が5冊。
総額2,500万円。
私は震えるで最のをいた。
そこには義母の字が並んでいた。
「由美、この5本当に苦労をかけたわね」
私は息を止めた。
「私は認症のふりをしながら見ていたのよ」
が真っになった。
にはすべてかれていた。
男夫婦と次男夫婦は正だけ現れたこと。
写真だけ撮って帰ったこと。
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介護費もさなかったこと。
そして私が夜まで世話をし、自腹で費用を払い続けたこと。
「あなたこそ本当の娘よ」
涙で文字が滲んだ。
さらに続きがあった。
「ここに入っているものは全部あなたのものです」
「法続きもすべて終わっています」
私は声をげて泣いた。
その、夫が部へび込んできた。
私は類を差しした。
夫は青ざめた。
を読み終える頃には、彼も泣いていた。
「俺が悪かった」
「ずっと見て見ぬふりをしていた」
私は何も言わなかった。
ただ静かに涙を流した。
そして曜。
私たちは司法士事務所へ向かった。
そこでらされた。
すべての続きは完していること。
義母は3かから準備していたこと。
そして画も残していたこと。
帰宅、その画を再した。
画面のの義母は、認症患者には見えなかった。
はっきりとした調で語り始めた。
「由美、ありがとう」
私は最まで泣きながら見続けた。
翌。
義母は眠るように旅った。
画は、本当ので最の言葉になった。
葬儀が終わった。
そして数。
義兄たちは弁護士まで連れて集まってきた。
目はつだった。
遺産分割だった。
男が言った。
「法には3等分だろう」
次男も頷いた。
嫁たちも当然のような顔をしていた。
私は黙っていた。
そしてバッグのから、あの古い呂敷を取りした。
全員の顔が変わる。
私はゆっくり紐を解いた。
から量の類を机のへ広げる。
登記簿。
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