"128万円の断絶通知" 第3話
麻酔から覚めた、井のさがしだけ眩しく見えた。
喉が渇いていた。体はい。
けれど、議とはなかった。
らないままのより、ってしまったの静けさの方が、ずっと楽だった。
ベッドの横には誰もいない。
最初から、で来るつもりだった。
護師がを持ってきてくれた。
私はさく礼を言い、ゆっくり喉を潤した。
夕方になり、窓のがし暗くなり始めた頃、スマートフォンが震えた。
美咲からだった。
《術、どうだった?》
い文章だった。
そこに配があるのか、義務だけなのか、私にはもう区別がつかなかった。
《問題ないわ》
それだけ返した。
それ以の言葉は、もう助けにはならなかった。
夜になってから、栗林から話が来た。
「確認取れた」
落ち着いた声だった。
「は全部同じカード。帯も固定。ATMも同じ所」
私は目を閉じた。
その所は、美咲たちののくだった。
「防犯カメラも確認できるかもしれない」
私はしだけを置いた。
「そこまでは、いいわ」
「でも、もう見えてるでしょう?」
私は答えなかった。
誰が使ったのか。
誰が持ちしたのか。
本当は、もうわかっていた。
病の窓のでは、の灯りが静かに滲んでいた。
私は井を見げた。
、私は娘の通帳を管理していた。
あの、美咲はどんな気持ちだったのだろう。
自由を奪われる覚。
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信用されない苦しさ。
今になって、しだけわかる気がした。
けれど、だからといって、今起きていることを許していい理由にはならない。
私はゆっくり目を閉じた。
その夜は、議なくらい静かに眠れた。
数、退院のが来た。
荷物はなかった。
来たと、ほとんど変わらない。
けれど、封筒のだけがを変えていた。
病院のロビーにると、美咲とがっていた。
のには、しだけ距がある。
そのろにはスーツ姿の男性が。そして、警察官がっていた。
は私を見るなり、眉をひそめた。
「何で警察がいるんですか?」
声には、わずかな焦りが混じっていた。
警察官のが静かにをく。
「さんですね。通帳に関する件で確認したいことがあります」
空気が止まった。
はすぐには答えなかった。
線を逸らし、元だけがわずかにく。
警察官は続けた。
「半で百万円のがあります。帯、所、防犯カメラの報から、同物の能性がいと判断されています」
美咲の顔が変わった。
「あなたなの?」
その声は震えていた。
は何も言わなかった。
沈黙が、答えになっていた。
「違う、これは……」
ようやくた言葉は、途で止まった。
私はその様子を静かに見ていた。
りはなかった。
しみも、もうなかった。
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ただ、い曖昧にしてきたものが、ようやく形になった。
そんな覚だけがあった。
「借があったのよね」
私がそう言うと、の肩がわずかに揺れた。
「言えなかったんでしょう? 美咲に」
美咲はそのでけなくなっていた。
「本当なの?」
その問いに、は答えなかった。
ただ、目を閉じた。
それで分だった。
私はバッグから封筒を取りした。
から枚の類をし、美咲のに置く。
婚届ではない。
「銭関係の断絶通」
私は静かに言った。
「もう、おのやり取りはしない」
美咲はを見たままかなかった。
「これで終わりにしましょう」
その言葉をにした、議と声は震えなかった。
は何か言おうとした。
けれど、警察官に促され、そのまま別の所へ連れてかれた。
ロビーには、美咲と私だけが残った。
「お母さん……」
その呼び方が、しだけ昔に戻った気がした。
私は度だけ娘の顔を見た。
りも、悔も、混乱も、全部そこにあった。
けれど、それ以に、「どうしていいかわからない」という顔をしていた。
それでも私はづかなかった。
、私が奪ったものは、おではなかった。
選ぶ自由だった。
今、私は選んだ。
もう関わらないという選択を。
病院をると、の空気はしたくなっていた。
がくなり始めている。
私はゆっくり歩きした。
元は、しっかりしていた。
あの、私はで病院へ来た。
そして今も、で歩いている。
けれど、議と寂しさはなかった。
ただ、ようやく自分のでっている。
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