"年金九万円の同窓会" 第6話
は静かにむ。
私は窓のを見ながら、さく笑った。
今ここへ来て良かった。
本当にそうった。
団へ戻ると、いつもの静かな夜だった。
い廊。
古い照。
見慣れた玄関。
鍵をけて部へ入る。
誰もいない。
朝と同じ静けさ。
けれど、議だった。
同じ部なのに、どこか違って見えた。
私はお湯を沸かし、お茶を入れた。
湯気がゆっくりちる。
テーブルへ座り、今のことをい返した。
理恵の話。
友たちの話。
それぞれの。
それぞれの悩み。
誰として完璧な老をきているはいなかった。
私はお茶をみながら窓のを見る。
団の灯りがいくつか見えた。
その向こうにも、きっと私と同じように暮らしているがいる。
老格差。
私は今、その言葉のをった。
格差はおだけではない。
には見えない苦労がある。
には見えない孤独がある。
そして、には見えないさもある。
私は今まで、自分には何もないとっていた。
けれど違った。
私は娘を育てた。
働き続けた。
夫を失ってもちがった。
今まできてきた。
それだけで分だった。
私はテーブルのに置かれた同窓会の名札を見る。
そして静かに引きしへしまった。
今度は逃げるためではない。
切ないとして。
窓のではくをるの音が聞こえていた。
私は照を消し、布団へ入る。
井のさなひび割れが見えた。
以見続けた景だ。
でも今夜はし違った。
もしも目が覚めたら。
また仕事へこう。
また普通に暮らそう。
その普通の毎が、実はとても価値のあるものだったのだと、私はようやくった。
静かな部ので目を閉じる。
そして私は、久しぶりに穏やかな気持ちで眠りについた。
【完】
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