"四十九日に追放された妻" 第3話
封筒のには、2つの類が入っていた。1つは厳に封印された遺言、そしてもう1つは私宛てのだった。
拓哉は元の遺言の写しを見つめながら、震える声でその内容を読みげた。
「遺言にはこういてありました。『と預の半分を妻の佐藤子に残す』と」
私は言葉を失い、たださんの遺言をじっと見つめていた。拓哉はりとしみが混ざった目で私を見つめ、声を震わせた。
「お母さん……美咲はこの封筒のを、最初からっていたんです」 「え……?」
私が目を見くと、拓哉は悔しそうに拳を握りしめた。
「僕が斎の理を始めたら、美咲が必になって止めたんです。『その引きしだけは絶対に触らないで』っておかしいとって、美咲の制止を振り切って自分でけてみたら、これがあったんです」
私は何も言えなくなり、ただ元のお茶を見つめた。美咲は3のあのから、すべてをっていたのだ。さんが私にと財産を残したことを。それをりながら、のあのに、私をこのから何も持たせずに追いしたのだ。すべての真相が、3のを経て、ついにのに晒された瞬だった。
夫の遺言が発見された3、お惣菜の営業が終した夕方、拓哉が美咲を連れておにやってきた。のガラス扉がく音がく響いた。
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私はテーブル席に座って彼らを迎えた。美咲の顔を見ると、彼女はいつもの派な化粧を切しておらず、目が真っ赤に腫れがっていた。美咲は私のに来ると、そのままに膝を突き、くをげた。
「お義母さん……3のあの、私は完全に違っていました。本当に申し訳ありませんでした。私を許してください」
美咲の声はさく震えており、にぽたぽたと涙が落ちていった。私はしばらくの、何も言わずにをげ続ける美咲の姿を静かに見つめていた。厨からは、まだ温かいお鍋の余の匂いが漂っていた。私は静かにをいた。
「なぜ、あんなことをしたの?」
私の問いかけに、美咲はをげたが、私と目をわせることができず、泣きじゃくりながら答えた。
「怖かったんです……お義母さんがずっとあのにいたら、私の居所がなくなってしまうような気がして……気がおかしくなりそうだったんです」
美咲のその言葉を聞いた瞬、私は全の力が気に抜けていくような覚を覚えた。美咲を見つめながら、私は胸の奥で静かにった。
(居所がなくなるのが、怖かった……。それは、私も全く同じだったのに)
35暮らしたを追われ、自分の居所を失う恐怖に震えていたのは、ならぬ私自だったのだ。私はゆっくりとちがり、何も言わずに台所へと入った。
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そして、静かにお湯を沸かし、急須に茶葉を入れてお茶を淹れた。
トトトといお湯が茶葉のに落ち、よいりがちる。私はお茶を淹れながら、自分のに問いかけていた。許すということは、体何なのだろう。それは美咲のしたことを綺麗さっぱり忘れることでもなければ、なかったことにすることでもない。ただ、「もうその過の来事によって、自分のがこれ以崩れない」と、自分自で決めること。それだけが、今の私にできるすべてなのだと気づいた。
私はお盆にお茶を3杯乗せて、テーブル席へと戻った。そして拓哉の、美咲の、そして自分のにそれぞれ湯呑みを置いた。美咲のにも、温かいお茶がいっぱい置かれた。美咲は驚いたように湯呑みを見つめた。
「今は、こうして温かいものを分けうだけで、分よ」
私は静かにそう言って、自分のお茶をすすった。美咲も震えるで湯呑みを持ちげ、涙を流しながらお茶をにした。部のには、お茶の温かい湯気だけが静かにちっていた。
お茶をみ終えた、拓哉がカバンから、先ほど私が読まずにとっておいたさんのをそっと渡してくれた。
「お母さん、これは1で読みたかったんですよね」
拓哉は優しい目で私を見つめた。私はを受け取り、さく頷いた。
私はおの裏の扉をけて、にた。そこは、さな製のベンチがぽつんと置かれている静かなだった。
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