"眠らされた妻の録音" 第8話
誰かが、私より先に映像を見つけ、警察へ送っていたのです。
そのは誰なのか。
なぜ私を助けてくれたのか。
眠れないまま朝を迎えると、親友の由亜がホテルのロビーに来てくれていました。
私を見るなり、彼女は駆け寄ってきて、く抱きしめました。
「びっくりしてぬかとったじゃない」
私は無理に笑いました。
「何かべたい。お腹、空いちゃって」
由亜は何も聞かず、くの定へ連れてってくれました。
けれど噌汁に箸をつけるに、彼女のスマートフォンが何度も鳴り始めました。
画面を見た由亜の顔が青ざめました。
「希、変なことになってる」
「何が?」
「ネットに、あなたの義実に警察が入った映像ががってる。国分事が連されたって、もう記事になってる」
私は箸を握ったまま固まりました。
義父は横浜の建設関係でられた物でした。その名が警察汰になれば、ニュースになるのは当然です。
由亜が声を潜めました。
「部再発区の事業汚職までてきてる。記事が次々に増えてるわ」
私はを閉ざしました。
いつかはるみにることだとっていました。
けれど、こんなにいとはっていませんでした。
その、私のスマートフォンが鳴りました。
母からでした。
私は呼吸して話にました。
「希、今どこにいるの?」
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母の声は震えていました。
「にいるよ」
「朝からうちのに記者が来てるの。所のも集まってる。あなたの義父さんが捕まったって噂になってる」
話の向こうから、父の鳴る声も聞こえました。
「すぐ希をに帰らせろ」
私は喉が詰まりました。
子どもの頃から、両親は私を切に育ててくれました。そんな両親まで、私の結婚相のの事件に巻き込まれてしまったのです。
「お母さん、ごめんなさい」
私がそう言うと、母は泣きながら言いました。
「あなたが謝ることなんてないの。悪いのは、あなたを傷つけたたちでしょう」
話を切ると、由亜が私のを握りました。
「実に帰りなさい。ホテルで1でいるのは危ないよ」
私は首を横に振りました。
「今帰ったら、両親がもっと辛くなる」
「だからって、1でいるわけにはいかないでしょう」
その、再びスマートフォンが鳴りました。
画面には優斗の名が表示されていました。
私はしばらく画面を見つめてから、通話ボタンを押しました。
話の向こうには、い沈黙がありました。
そして、ひどくかすれた声が聞こえました。
「今どこにいる?」
「今頃は警察署にいるべきじゃないの?」
「さっき釈放された」
私はたく笑いました。
「随分いのね」
優斗は沈黙しました。
そして、私をさらに凍りつかせる言葉をにしました。
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「父さんが全部引き受けることにした」
「どういうこと」
「すべて父さんが主導したと自した。俺は何もらなかったことにしてくれた」
息が詰まりました。
「じゃあ、あなたは?」
「希、俺は……1度も君を傷つけようとったことはない」
私は失笑しました。
「私をの男たちと緒に部に閉じ込めて、から鍵をかけたが、私を傷つけるつもりはなかったって言うの?」
「こんなにきくなるとわなかったんだ」
「じゃあ体、何を考えていたの」
優斗の声が詰まりました。
「最初は、父さんもただ産の名義が必なだけだって言ってた。し脅かすだけだって。画も、ただの脅しに使うだけだって」
私はい、言葉を失いました。
「優斗。識を失った私の写真を撮った、1度でも私がかわいそうだとわなかったの?」
非常にい沈黙の、彼は答えました。
「ったよ」
「それで、写真を撮り続けたのね」
彼は何も答えませんでした。
私は涙を拭いました。
「婚しましょう。もう2度とあなたの顔を見たくない」
そう言って話を切りました。
そのの午、私は再び警察へ向かいました。
途で携帯ショップにち寄り、しいSIMカードを買いました。
をた、の向こうに黒いセダンがまっていることに気づきました。のには、キャップをかぶった男がいて、こちらをじっと見ていました。
私が線を向けると、そのはすぐにりりました。
背筋がぞっとしました。
まだ終わっていない。
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