"五度目のドタキャン弁当" 第7話
私は落ち着いた声で言った。
「お母さんにる権利はありません」
「何ですって?」
「全て事実ですから」
「だから今回はやむを得ない事があったって言ってるでしょ」
「ドタキャンしてよかったと言うんですか?」
「当たりじゃない。志帆さんには分からないでしょうけど、男の孫って特別なのよ。希望なの。分かる?」
「分かりません」
「もおもかける価値があるってことなの」
私は目を細めた。
「ゆいと違って、ですか?」
「そうよ」
トメははっきりそう言った。
直、に返ったように振り返る。そこには、氷のような目でトメを見つめるゆいがいた。
「し、仕方ないでしょ。女の子と男の子は別なのよ」
ゆいは眉つかさなかった。
私は静かに言った。
「次は許さないって言いましたよね」
トメは目をそらした。
「そんなげさな」
「げさ?」
自分でも驚くほどたい声がた。
「お母さんには真実をってもらいます」
「え?」
私はスマートフォンをに取り、ある番号に話をかけた。すぐに相がる。
い挨拶を交わし、私はトメにスマートフォンを差しした。
「どうぞ。お母さん」
トメは渋い顔で話をに当てた。
「何なのよ、体」
最初は戸惑っていたが、すぐに顔をるくした。
「あら、もしもし」
話の相は、男のお嫁さんだった。
私は黙ったまま、トメを見つめた。
「昨は楽しかったわね。
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それより聞いてよ。志帆さんが嫉妬して、私にひどいことを言うのよ」
しかし次の瞬、トメの表が別のように変わった。
「え?」
沈黙。
見る見る顔が悪くなっていく。
「もう来ないでくれって? どうして? まーちゃんが私に会いたくないって言ってるんですって?」
トメの声が裏返った。
「お正もお盆も、もうかないですって?」
話の向こうで男嫁の話は続いているようだった。
「調子に乗らないで。そんなこと、息子が許すわけないでしょ。男なのよ」
また沈黙。
そして、トメの肩から力が抜けた。
「許してるですって? 嘘でしょ」
トメは呆然とくを見つめた。さっきまでの余裕は、きれいさっぱり消えていた。話を切ったも、しばらくかなかった。
「お母さん、丈夫ですか?」
声をかけると、トメは鋭い目で私を睨みつけた。
「志帆さんが何かしたんでしょ?」
「していません」
「だって、男の嫁があんなこと言うわけないわ」
「お母さんがらなかっただけです」
私は静かに言った。
「ずっとしていたんですって。何度も相談を受けましたし、愚痴も聞きました」
「はあ? あの嫁、私を差し置いて志帆さんと仲良くしてたの?」
「そういう問題じゃないですよね」
「裏切り者」
私はため息をついた。
「お母さん、あなたは男のお嫁さんにも、してはいけないことをしました。断れないのを分かっていて急に押しかけたり、予定を変えたり、孫に期待してプレッシャーをかけたり」
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トメの唇がひくひく震えた。
けれど私はやめなかった。
「もう限界です。私ももうするのはやめます」
「ど、どうするっていうのよ」
「子どものためにも、縁を切ります」
「え? 縁を切る?」
像を超える返答だったのだろう。トメは目をきく見いた。
「今の代に、お母さんほど骨な男びいきはいませんよ。男だとか男の子だとか、から見たらかなり失礼です」
はるき君のお父さんの言葉をいしたのか、トメは青ざめた。
「病院の先、完全に呆れていましたね」
トメの肩がびくっと震えた。
「通っている病院なのに、どうしてくれるのよ」
「どうもしませんよ。猫をかぶっていたから本性がばれて恥をかいただけでしょう」
トメは悔しそうに唇を噛みしめた。
だが突然、何かをいついたように顔をげた。
「先のおっしゃる通りだわ。やっぱり女の子の方がいいわよね」
そしてくるっとゆいの方を向き、にたりと笑った。
私はわず呟いた。
「切り替えがすぎる」
トメは私の言葉など無し、ゆいにすり寄った。
「ゆいちゃん、運会のお詫びに、今度おばあちゃんとおかけしましょう」
しかし、ゆいは真顔で言った。
「約束破るからやだ」
「え?」
「おばあちゃん、勘違いしないでくれる? 私、すごくってるの」
娘のたい線と言葉に、トメは愕然とした。
「志帆さん、ゆいちゃんが良になっちゃったわ。
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