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"無能嫁のタワマン逆転" 第8話

だな、ここ」

徹は部を見回しながら嬉しそうに言いました。

かつての引きこもりのは、もうほとんどありませんでした。

キッチンもお呂も最式でした。私が何より嬉しかったのは、階段のりがないことです。

んでいたは2階建ての戸建てで、を取るにつれて階段のりが辛くなっていました。洗濯物を持って階段をがるたび、膝がきしむようになっていたのです。

「ここなら、ずっと楽ね」

私がそう言うと、徹は満そうに頷きました。

「母さんが楽になるならよかった」

その言葉だけで、私はここへ来てよかったとえました。

引っ越して1週ほど経ち、し落ち着いてきた頃、1の女性が訪ねてきました。

インターホンの画面に映った彼女は、落ち着いた雰囲気の美でした。徹がし緊張したように玄関へ向かったので、私はすぐに彼女が誰なのか察しました。

「初めまして。徹さんにはいつもお世話になっています」

丁寧にげた女性が、美奈さんでした。

30代半ばくらいに見えましたが、実際には40歳だと聞いて驚きました。柔らかな雰囲気のに、仕事をしてきたらしい芯のさがありました。

徹はし照れくさそうに紹介しました。

「母さん、このは美奈さん。の会社で俺の輩だったんだ。今はフリーで仕事をしていて、伝ってもらってる。

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すごく能なんだ」

美奈さんは慌ててを振りました。

「やめてくださいよ。私が能だったら、徹さんは超能ですよ。同じ会社に勤めていた頃からずっと尊敬しているんです」

徹は照れながら線をそらしました。

「いや、俺こそ、美奈が声をかけてくれてなかったら、またシステムの仕事をやろうなんてわなかったかもしれない。未だに無職の引きこもりだったかも」

美奈さんはし表を曇らせました。

「あの会社、ひどかったですもんね。嫉妬でを引っ張ったり、柄を横取りしたり」

その会話を聞いて、私はこのが息子の苦しみをっているなのだと気づきました。

私はわず言いました。

「美奈さん、ありがとう。ずっと息子のそばにいてくれて」

美奈さんは驚いたように私を見ました。

「え、やだ。どうしちゃったんですか、お母さん」

私はうっすら涙ぐんでいたようです。

徹がし慌てた顔でティッシュを差ししてくれました。

「母さん、泣かないでよ」

「ごめんなさいね。嬉しくて」

それから、私たちは3で夕べました。

徹がパスタを作り、美奈さんがサラダを用し、私はスープを温めました。卓には穏やかな会話がありました。誰かを見す言葉も、鳴り声もありません。

「こんな卓もあるのね」

でそういました。

方で、私は婚の続きもめていました。

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弁護士に依頼することにしたのです。

紹介されたのは、坂崎さんという40代半ばの女性弁護士でした。落ち着いた調で、こちらの話を丁寧に聞いてくれるでした。

「あの夫には、調覚悟で対応してください」

私がそう伝えると、坂崎さんはしっかりと頷きました。

「分かりました。お任せください」

、夫の元に弁護士からの通が届いたようです。

夫は最初、「財産分与なんて払う気はない」と息巻いていたらしいのですが、坂崎さんから静に説されたことで、態度が変わったようでした。

「ご主解を拒否されています。ですが裁判になっても、正直ご主に勝ち目はありません。奥様が義両親の介護まで担っていたこと、専業主婦であったこと、婚姻期さなどを考慮すると、財産の半分以が認められる能性もあります」

坂崎さんは話でそう説してくれました。

「調で決着しなければ、裁判になって、ご主の持ちや預貯座がに差し押さえられる能性もあります。ご主にとっては引くだけの消耗戦ですよとお伝えしたら、魂が抜けたみたいになっていましたよ」

坂崎さんはし笑いました。

彼女自婚経験者で、シングルマザーだそうです。

「私、婚弁護士って言われることもあるんです。

確かに得ではあるんですけど、この仕事をしていると、男嫌いになりそうですよ」

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