"夫と義姉の忌まわしい一夜" 第10話
」
「申し訳ありません。」私は罪悪に苛まれる若医師と底配してくれる鈴先に背を向け、よろよろとした取りで術をにした。
自ドアが閉まり遮断された瞬、私は先ほどまでの虚な演技をぴたりとやめた。
そして壁にをつき息を殺しながら奥へ向かう。ここは術エリアの片隅にある普段はほとんど使われていない古い控えだった。
この病院に務めているものしからない、まさに秘密の部。私はポケットからあらかじめ用しておいた鍵を取りし鍵穴に差し込んだ。
ギーと音をててい鉄の扉がく。はカビと埃りの匂いがち込めていた。その部の奥にはもう 1 つさな扉がある。
その扉は院内の IT インフラを管理するサーバーへとつながっていた。もちろん本来は厳にロックされているが、この控え側の扉だけはなぜか昔から鍵が甘いことを私はっていた。
案の扉はし力を込めて引くだけで簡単にいた。数のケーブルと唸りをげるサーバーが並ぶ暗い部。私はそのの 1 台のサーバーのでを止めた。
「SURG reco 術記録システム」プレートにはそうかれている。これこそが先ほどの術の全てを記録した映像データが保されているサーバーだ。
私はあらかじめポケットに忍ばせておいた私物の USB メモリを取りした。
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そしてサーバーのメンテナンス用ポートにそれを差し込む。
本来サーバーには度なセキュリティがかかっているはずだ。だが私はっていた。
数ヶ、このシステムの導入を担当した業者の 1 がメンテナンスの便利のためにバックドア、裏を仕掛けていたこと。
そしてそのアクセス方法を偶然にも私がってしまったこと。もちろん普通ならそんな報をっていても悪用しようなどとはわない。だが今の私は普通ではなかった。
数分、私の USB メモリには先ほどの獄の部始終が完全にコピーされていた。
井のメインカメラが捉えた無様に結した 2 の全体像。医師の元を映すサブカメラが捉えた見苦しい部位のアップ。
義母が私に浴びせた罵倒の音声。私が霊子を必に支える姿、そして分の瞬。全てが画質音質で克に記録されていた。
いや正確には分される直までの映像だ。私が仕掛けたもうつの罠、コンセントタップに垂らした液体。あれはショートさせてを起こすためではない。
そんなことをすればすぐにバレてしまう。狙いはほんの瞬定な圧を発させること。
それによって記録システムの映像と音声にほんのわずかなノイズを発させ、そして最もな分が完した瞬のデータだけを図に破損させることだった。
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つまりこの映像を見た者はこううだろう。この 2 はまだ結したまま病院にいると。
データを抜き終えた私は何事もなかったかのようにサーバーをにした。控えの扉に鍵をかけ、再びふらついた取りで休憩へと向かう。
廊の窓からがみ始めているのが見えた。い夜が終わろうとしている。だが、タヤと霊子、そして義母にとっての悪はまだ始まったばかりだ。
休憩のソファにを沈め、私はポケットからスマートフォンを取りした。そして先ほど抜き取ったばかりの画データのから最も衝撃で最も屈辱な部分を巧みに編集していく。
顔にはモザイクをかける。だが誰が見てもそれが誰なのか分かるように、病院の名や医師たちの顔ももちろん判別できないように処理する。
そしてその数秒のクリップ画に私はこんなタイトルをつけた。『衝撃映像 名病院にとんでもない患者が運ばれてきた』。
編集を終えた私は息つく。そして匿名で画を投稿できるの画サイトのアップロードボタンを迷いなくタップした。
悪がインターネットという広なに放たれた瞬だった。
私がい画をインターネットのに放ってから数が過ぎた。夜がけ病院は勤のスタッフたちの勤でいつもの朝の活気を取り戻し始めていた。
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