"7年目の地下貯蔵庫" 第5話
内では、何事もなかったかのように器の触れう音と々の笑い声が続いていました。
しかし、その濃な匂いのに何が眠っているのかは、誰もりませんでした。
季節は川のように流れていきました。
やがて2011のになりました。
7というので、仙台のあのもきく変わりました。へき来するたちの取りは減り、古い建物が1つ、また1つと空きになりました。
そんな折、その帯の再発のらせが入りました。
古いをすべて取り壊し、しいマンションを建てるというものでした。
満作ラーメンも、その運命を避けることはできませんでした。
実は、はすでに2から扉を閉ざしたままでした。主の満作が2009にこの世をったからです。く患っていた持病のせいでした。
満作がくなると、女将の清子には、これ以を切り盛りしていく力がありませんでした。釜のは、そこで消えました。
濃なスープの匂いでを満たしていたは、埃をかぶった空舗として残されました。息子の拓也は母親を引き取り、別の町へ移りんでいました。
空き舗は、ただ取り壊されるを待つだけのとなっていました。
2011411、曜。
そのの朝は、面曇り空でした。の空の、古いが最の息をえているように見えました。
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かつて夜けごとに湯気を吹きしていたも、今は崩れ落ちるだけの建物になっていました。
所の老たちが、の入りにち、取り壊されていくをじっと眺めていました。
「あののラーメン、本当にうまかったのに」
誰かが独り言のように言いました。
「は無だね」
別の誰かが、ぽつりと返しました。
けれど、誰もそのが7何を抱えていたのかをりませんでした。
朝からには、ショベルカーの音がけたたましく響きました。作業員たちは古びた板を取りし、片側の壁から順に壊し始めました。
い、を守ってきた釜の跡も姿を現しました。釜そのものはすでにずっとに片付けられていました。ただ、釜が据えられていた所のだけが、黒く焦げたまま残っていました。
ところが、その釜跡の裏側を崩していた作業員の1が、にを止めました。
壁の奥から、奇妙なものが姿を現したのです。
それは、狭いへと続く入でした。
分いの板とコンクリートで、しっかりと塞がれていました。から見ただけでは、そこに空があることなど到底分からないようになっていました。
釜跡が、まさにその入を隠していたのです。
「なんだこれ。このに何かあるぞ」
作業員たちは首をかしげながら、塞がれた入を取り壊しました。
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すると、かび臭い、どんよりとした空気がふわりと漂ってきました。
階段が、暗のへと続いていました。
昔のでよく使われていた、漬物や噌を保管するための貯蔵庫でした。
1の作業員が懐灯を持ち、恐る恐る階段をりていきました。
音が、狭いで反響しました。
しばらくして、作業員は真っ青な顔でびがるように戻ってきました。
「の骨があります」
その言で、は瞬にして騒ぎになりました。
作業はすぐに断され、警察と救急隊が駆けつけました。黄いテープがを囲み、野次馬が集まってざわめきました。
貯蔵庫のから発見されたのは、骨化した遺体でした。
いが流れたせいで肉はすべてに帰り、骨だけが残っていました。遺体は貯蔵庫の片隅に、古いビニールと古着に包まれたまま置かれていました。
そのそばには、ぼろぼろになった靴が1と、錆びたヘアピンが1つ落ちていました。
現に駆けつけた刑事は、そのヘアピンをしばらく見つめました。
さくて、ありふれたピンでした。どこにでもある、い品物です。
しかし、そのありふれたピンが、1の若い女性の最を見届けた唯の持ち物かもしれないとうと、の胸は詰まりました。
貯蔵庫のは、筋のも差さない暗でした。
その暗ので、誰かが7も横たわっていたのです。
警察はすぐに科学捜査研究所へ鑑定を依頼しました。
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