"白い車の義兄" 第2話
「昨の朝……面接にくって言っててったきり」
兄は黙って拳を握った。
そして義兄の志と共に警察署へ向かった。
しかし、1996当。
成女性の方事件への警察対応は、現とはきく違っていた。
成が自分のでをた能性がある。
犯罪性が確認できない。
そう判断されるケースもなくなかった。
担当した警察官は、族にこう話したという。
「交際相と駆け落ちでもしたんじゃないですか」
「若い女性には、たまにあることですよ」
その言葉を聞いた兄は、く拳を握りしめた。
切な妹が突然消えた。
それなのに、簡単な話のように扱われた。
悔しさとりで、言葉がなかった。
隣にいた志は、警察署の子に座ったまま、黙ってを見つめていた。
腕を組み、表を変えずに。
その、誰も気づかなかった。
その静けさがしみによるものではなかったことに。
まゆの方届がされてから3目。
警察はようやく本格な捜査を始めた。
1996当、田原警察署には方事件だけを専に担当する部署はなかった。
2の刑事が、の事件のを縫うようにして捜査を担当することになった。
そのうちの1が、刑事だった。
刑事が最初に向かった所は、まゆが面接を受ける予定だった会社だった。
田原内にあるさな貿易会社。
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刑事が事務所を訪れ、924の面接について確認すると、返ってきた答えは予のものだった。
「糸うまゆさんという方は、そのに来ていません」
担当者は首を横に振った。
「面接の予定自体は入っていました。しかし、本が来た記録はありません」
警察は会社の職員3にも確認した。
しかし、誰もまゆを見ていなかった。
受付にも。
待にも。
会社へ向かう姿すら確認できなかった。
つまり、まゆは面接会へ到着するに消えていたことになる。
問題は、その所までのわずかなのりだった。
自宅から面接会までは、乗りい自の留所を1つ経由する程度の距。
決していではない。
しかし、そのい移の途で、彼女の取りは完全に途絶えていた。
警察はまず、自宅から留所までのを調べることにした。
刑事たちは朝から宅を歩き、1軒ずつ聞き込みを続けた。
「924の朝、この女性を見ませんでしたか」
まゆの写真を見せながら、民に尋ねて回った。
くのは首を横に振った。
しかし、数。
1の証言が捜査をきくかすことになる。
証言したのは、留所くで文具を営んでいた本という齢女性だった。
刑事が写真を差しすと、本はしばらく眺めた。
そして、ゆっくりをいた。
「あのの朝、このお嬢さんを見た気がします」
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刑事はを乗りした。
「詳しく教えていただけますか」
本は記憶をたどるように目を細めた。
「茶のを着ていました。黒いバッグを持っていました」
「その、乗りい自に乗りましたか?」
刑事が尋ねると、本は首を横に振った。
「いいえ……普通のに乗ったんです」
その言葉に、刑事の表が変わった。
「、ですか?」
「ええ。誰かが乗せてあげるようなじでした」
「どんなでしたか」
本はしばらく考えた。
「いでした」
「運転していたは?」
「男のでした。背はそれほどくなかったといます」
それだけだった。
種も。
ナンバーも。
顔も。
詳しいことは分からなかった。
しかし、捜査にとってきな掛かりだった。
い乗用。
30代くらいの男性。
そして、まゆが自分のでそのに乗った能性。
警察は、まゆが何者かので移した能性をに捜査をめることにした。
しかし、当の田原には現のような監カメラはほとんどしなかった。
をるいをすべて調べることなど能だった。
それでも、族は諦めなかった。
方から4目。
兄は自らチラシを作った。
まゆの顔写真。
名。
特徴。
連絡先。
それらを印刷し、田原内の至る所へ貼って回った。
柱。
商の掲示板。
駅周辺。
兄の隣には、いつも義兄の志がいた。
2は並んで歩きながら、のものもチラシを貼り続けた。
兄はに語っている。
「あの、志さんが緒にいてくれたことが本当に支えでした」
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