"雨の日の給食費制裁" 第5話
私が里を寝かしつけていると、話がけたたましく鳴った。
画面には、弓の名が表示されていた。
私は静かに通話ボタンを押した。
次の瞬、鼓膜が破れそうな鳴り声が響いた。
「お母様、どういうことよ! あなたがカードを止めたんでしょ!」
「私たちに恥をかかせて、体どういうつもりなの!」
話の向こうで、弓と里の声が混じりっていた。
そのヒステリックな声を聞きながら、私のは氷のようにえていた。
私は静かに、そしてはっきりと告げた。
「ええ、私が止めました」
話の向こうが瞬静まった。
「カードは止しました。今、あなた方への切の援助は打ち切ります」
「ふざけないでよ! そんなことをしたら、私たちの活はどうなるとっているのよ!」
弓の声はりで震えていた。
里もすぐに続いた。
「そうですわ。あなたは里の祖母でしょう。孫の面倒を見るのは当然の義務ですわ」
私はその勝な言葉に、りを通り越して呆れてしまった。
「カードは活費の援助として、里のために渡したものです」
私はゆっくり言った。
「今まであなた方が使った贅沢な費、ブランド品の購入代、正利用した分の細は、すべて弁護士に渡しました」
話の向こうで、誰かが息を呑んだ。
「横領、あるいは正利用として、しかるべき対応を取らせていただきます」
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「弁護士」という言葉に、2の声が変わった。
さっきまで鳴っていた弓が、急に媚びるような声をした。
「ま、待ってください。お母様、冗談ですよね? 私たち、族じゃないですか」
里も慌てて続けた。
「そ、そうですわ。子様、どうかお考え直しを。おなら必ず……」
私はその見苦しい掻きを、たく遮った。
「族?」
その言葉をにした瞬、胸の奥に里の泣き顔が浮かんだ。
に濡れた髪。
たくなったさな。
費滞納のおらせを握りしめた姿。
「あなた方が里の費を滞納させ、置きりにしたあの瞬に、族ごっこは終わったのよ」
私はそれだけ告げ、彼女たちの返事を聞くことなく通話を切った。
数、玄関のドアが壊れそうな勢いでいた。
息子の武志がリビングに転がり込むように入ってきた。
その顔に浮かんでいたのは、娘への配ではなかった。
りだった。
「母さん、やりすぎだよ! 里さんたちがどれだけっているとってるんだ!」
私はソファからちがらず、彼を見げた。
「里のことは?」
武志は瞬、言葉に詰まった。
「それは……今はそれどころじゃないだろ!」
その言葉で、私のに残っていた最のが、静かにえていくのをじた。
彼のから、里を配する言葉は言もてこない。
「俺の顔にを塗る気か」
武志はそう言った。
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ああ、この子ももう駄目なのね。
私のっている息子は、もうそこにはいなかった。
目のにいるのは、自分の娘よりも、妻と義母の顔をうかがう男だった。
「母さんのより、里さんのこの域での響力の方が事なんだよ。分かれよ」
その言葉で、すべてを悟った。
この男は、自分の娘よりも世体と義母の権力を選んだのだ。
私は静かにちがった。
武志はまだ鳴り続けていたが、私は机ののスマートフォンをに取った。
「あなたにも責任を取ってもらいます」
そう言い残し、私は彼の目ので弁護士に話をかけた。
スピーカーモードにし、そのやり取りをすべて武志に聞かせる。
「先、私です。ええ、すべて計画通りめてください」
武志の表が変わった。
「息子の会社での例の件、そして嫁とその母親によるカードの正利用。証拠はすべて揃っています」
武志の顔が、りから驚きへ変わっていく。
私は続けた。
「それから、孫娘である里の監護についても正式に続きを始してください。あの子をあの獄から救いさなければなりません」
「監護」という言葉がた瞬、武志の顔から血の気が引いた。
「ま、待てよ、母さん。里を引き取るって、本気か?」
彼は狼狽し、震える声で言った。
けれど私は、彼の方を見向きもせず話を続けた。
「ええ、先。
切の妥協はです。彼らには、法のもとで責任を取ってもらいます」
そのたい言葉が、武志の最のプライドを打ち砕いた。
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