"霊場巡礼の嘘" 第9話
「田子さん、佐藤子さん、林子さん、子さん。覚えていますね」
政治の顔から血の気が引いた。
「私は誰も殺していません」
「取り調べで話しましょう」
錠がかけられた。
空港をて警察両に乗せられる、政治がい声で尋ねた。
「母のことは、どうやってったんですか」
岸田はたく答えた。
「孝が命取りになりましたね」
政治はそれ以、何も言わなかった。
塩尻警察署の取調で、政治は最初、容疑を否認した。
「私は誰も殺していません」
岸田は遺骨の写真を机のに置いた。
「廃坑から発見された4体です。DNA鑑定の結果、あなたの修院にいた老たちと確認されました」
「りません。あの方々がそこにいるなんて」
「甥の弘が、あなたの指示で袋を運んだと供述しました」
政治の目が毒を含んだように変わった。
「甥は何と言ったんですか」
岸田は供述調をいた。
「夜、袋を引いて廃坑へ運べと言われた。袋にはが入っていた。そう供述しています」
「甥が嘘をついているんです」
検察官が記録を示した。
「19999から200012まで、あなた名義でブラジルの座に総額5000万円が振り込まれています。老たちから受け取ったですね」
「布教資です」
「布教資を個座で受け取りますか」
政治は黙った。
岸田はさらに薬物検報告を置いた。
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「遺骨からも、岡田文さんが保管していた薬茶からも、同じ眠薬成分が検されました。あなたは老たちに薬茶をませ、判断力を奪った」
政治のがわずかに震えた。
それでもはかなかった。
岸田は作戦を変えた。
「藤堂政治。公訴効をっていますか」
政治が顔をげた。
「当の殺罪の公訴効は15です。1999の事件なら、本来は2014に効です。今は2012。まだ2残っている。もう逃げられません」
政治の顔が真っ青になった。
自分が効成の2に捕まるとは、っていなかったのだ。
岸田はさらに畳みかけた。
「甥も自しました。刑を軽くするために、あなただけ最まで黙ってどうするんですか」
政治がく聞いた。
「甥は、何と言ったんですか」
岸田はあえて言った。
「あなたが直接、老たちの首を絞めたと言っていました」
政治がねるように反応した。
「嘘だ。私は首を絞めていない」
岸田はので叫んだ。
ついにをいた。
「では、どうやって命を奪ったんですか」
政治は、自分が失言したことに気づいた。
しかし、もう遅かった。
2012428、検察は藤堂政治を殺罪で起訴した。
起訴状にはこう記された。
被告は19999から12まで、慈源修院に入所した老4名に対し、薬茶を通じて眠薬を継続に投与し、判断力をさせたうえで財産寄類に署名押印させた。
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その、量の薬物を摂取させて識を失わせ、命を奪い、遺体を袋に詰めて廃坑に遺棄した。さらに被害者の財産総額1億5000万円を横領した。
裁判は6初めに始まった。
法廷には被害者の遺族はいなかった。
4とも独りだったからである。
しかし傍聴席は記者や民で満席になった。13ぶりにらかになった連続事件だった。
証として、桐葉子がった。
彼女は震える声で語った。
「毎、袋を引く音が聞こえました。院と甥の方が、へがっていくのを見ました」
次に岡田文が子で証言した。
「毎晩、院がずから入れてくださった薬茶をむと、がぼんやりしました。甥ががおかしいと言って迎えに来てくれなければ、私もあの廃坑にいたといます」
職員も証言した。
「老たちは正常な判断力があるようには見えませんでした。被告がすべて代わりに説していました」
科学捜査研究所の研究員は、遺骨と薬茶から同じ眠薬成分が検されたことを説した。
裁判は3か続いた。
弘の裁判も終わり、彼は殺幇助と体遺棄の罪で懲役10を言い渡された。藤堂政治に対する証言によって、定の減刑を受けたのである。
201295、藤堂政治の最終公判がかれた。
検察官は言った。
「被告は13、で贅沢に暮らしました。
その、被害者たちは暗い廃坑に放置され続けました。厳罰を求めます」
弁護士は状酌量を求めた。
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