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"消えた娘の38分" 第3話

警察はマンションの入り記録を確認するため、管理事務所に協力を請した。古いマンションではあったが、エントランスと駐には入退カードの記録が残るシステムが導入されていた。

管理は緊張した顔でパソコンをき、過のログを確認した。

そして、1ヶに入館カードが1度だけ使用された記録が見つかった。

カードの持ち主は、佐藤健だった。

は法にはまだこのマンションの所者の1として登録されており、ち入りを制限する根拠はなかった。そのため、誰もその記録を審にっていなかった。

しかし、捜査員たちはすぐに顔を見わせた。

1の事故で記憶を失ったとされ、事件当のことを何も覚えていないと証言していた物が、1ヶにこの部ち入っていた。

しかも、その部から、最触れられた痕跡のあるバッグが見つかった。

は事故、病院の記録、記憶喪失の患者として分類されていた。社会復帰活は規則で、周囲との接触もなかった。ともほとんど連絡を取らず、美緒の失踪についても「せない」と繰り返すだけだった。

その彼が、なぜマンションを訪れていたのか。

何を確認しようとしたのか。

何をかしたのか。

警察は、このち寄りが単なる訪問ではなく、犯の継続、あるいは証拠の管理だった能性があると判断した。

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この点で、捜査の方向性は決定に変わった。

従来の「事故に巻き込まれた父親」というストーリーは崩れ始めた。佐藤健は、被害者ではなく、共犯者、あるいは主犯として再分類される能性がてきたのだ。

1の空が、再びかれた。

捜査官たちのなプレッシャーもまっていった。

初期捜査の備が、事件の真相解を遅らせたのではないか。内部報告には、その疑がはっきりと記されることになった。

バッグ発見、警察は直ちにデジタルフォレンジックと融取引の追跡を並してめた。

事故当よりに発した現の引きし履歴が、たに確認された。

1億8000万円。

名義の座から、その巨額の現が引きされていた記録があった。

その座は事故当、完全に凍結されていた。つまり、そのいたのは、美緒が消えるだった。

この額は、単なる庭内の銭問題では説しきれない規模だった。犯罪組織のきとも関連しうる額である。

捜査チームは、資の流れと美緒の失踪が、同じ帯に発している点に注目した。

やがて、佐藤美緒の名が再びメディアに登し始めた。

失踪から1ぶりにがかりが見つかったというニュースは、世論を再び刺激した。幼稚園から帰る途に消えた女。

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事故の被害者とされてきた父親。1、自宅マンションのから発見された所持品。

々は、忘れかけていた事件を再びした。

警察は公式に、従来の事故という提を撤回し、犯罪が関与した能性をに捜査すると発表した。

発表直、埼玉方検察庁は、刑事事件としての捜査への切り替えを承認した。

捜査員は増員され、未解決失踪事件の専チームが再び投入された。

この事件は、単なる族の劇という領域を超え、組織な計画の能性を含んでいた。

警察は現入り記録、バッグの状態、指紋、埃の分析結果を総し、犯の証拠隠滅と判断した。

はすでに過ぎっていた。

けれど痕跡は残っていた。

痕跡が物語ることは、ただ1つだった。

誰かが事故直に美緒の所持品を隠し、このマンションがその起点だった。

捜査官たちの報告には、共通してこのような文が記された。

事故が起きた所はだった。

だが、事件が始まった所は、このマンションだった。

の1、美緒がどこにいたのかは、まだ誰にも分からなかった。

しかし、1つのバッグをきっかけに、事件は再びき始めた。

静な証拠は、よりもく残る。

1の沈黙は破られた。

捜査は再び始まった。

佐藤健の事故当取りが精密に再調査されたのは、バッグが発見された直のことだった。

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