"10年目のハザード" 第9話
ここで諦めるわけにはいかん」
若い捜査員にそう告げると、自ら図を広げ、調査済みの所を確認した。
数の午、1の捜査員が斜面の途でを止めた。
「ここ、しおかしくないですか」
周囲よりわずかにくぼんだ所があり、のえ方も自然だった。いによって表面は覆われていたが、の層を調べると、度掘り返されたような違いが確認された。
捜索隊は慎に作業を始めた。
宮本はしれた所にち、掘り起こされていく面を見守った。胸の鼓が、の奥で聞こえるほどくなっていた。
しばらくして、のからいものが現れた。
作業員のが止まり、現が静まり返った。それは、いをので過ごしたの骨だった。
そのにいた全員が子を取り、をげた。
鑑定の結果、最初に見つかった遺骨は、神戸で方になっていた佐野のものと判した。
田の証言が正しかったことが証された。
警察は、そこからさらにの奥へ範囲を広げた。
佐野が埋められた所とは別に、藤が眠る所がある。田はそう証言していた。
数、佐野の発見所かられたで、再びのが加えられたような面が見つかった。
捜索員たちは音をてないように作業をめた。
のから、3分の遺骨が発見された。
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元確認のための鑑定がわれた。歯の治療記録や遺留品、残されていた親族の資料が照された。
結果がるまで、宮本は何度も警察署と自宅をき来した。
やがて鑑定結果が届けられた。
藤達夫。
藤子。
藤真奈美。
10、いので眠っていた3が、ようやく発見された。
宮本は3の遺骨をにし、腰をく折った。
「達夫さん、子さん、真奈美ちゃん。遅うなって、すまんかった」
言葉を続けようとしたが、声が詰まった。
「10も、こんな寂しいところに置きりにしてしもうた。けど、もう丈夫や。に帰れるからな」
宮本の頬を涙が流れ落ちた。
にはのが吹き始めていた。わずかにづいたの葉が穏やかな音をて、い眠りから戻ってきたを迎えるように揺れていた。
そのの捜査によって、事件の全体像がらかになっていった。
発端は、神戸の運送会社でわれていた正な資の移だった。経理を担当していた佐野は、そのの流れを把握していたため、秘密がへ漏れることを恐れた者たちに命を奪われた。
佐野はのへ運ばれ、目につかない所へ埋められた。
その現を、神戸から客を乗せた帰りの達夫が偶然目撃した。
暗いをるタクシーのライトが、穴を掘る男たちを照らした。達夫は危険をじてをがらせたが、顔とナンバーを見られてしまった。
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その、達夫は監されるようになった。
警察へ相談すれば子と真奈美が危険にさらされると考え、自分だけで秘密を抱え込んだ。万のに備え、事実をカセットテープへ吹き込み、族にもられないようの裏へ隠した。
しかし、男たちは達夫を見逃さなかった。
19991013の夜、達夫が無線で「最の客を乗せた」と伝えた相は、般の乗客ではなく、彼を連れるために現れた者だったとみられた。
達夫は脅され、タクシーを運転させられた。
その、にいた子と真奈美も連れられた。噌汁が作りかけで、ネギがまな板に残されていたのは、2が突然をれざるを得なかったためだった。
速の肩に残されたタクシーは、達夫たちを別のへ乗せ替えた所に置かれたものだった。
ハザードランプは、故障を装うためか、続との事故を避けるためにつけられたと考えられた。
内が荒れていなかったことも、達夫の財布が残されていたことも、族が計画に姿を消したのではないことを示していた。
内側から閉ざされていたように見えた玄関も、族の失踪を解なものに見せ、捜査を混乱させるためにを加えられた能性がかった。
事件のにいた運送会社の元幹部は、すでに病気でくなっていた。
その者に罪を償わせることはできなかったが、実に関わった者のうちしていた者たちは、田の証言とから発見された遺骨をに、しずつ関与を認めた。
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