"喪服の隠し子" 第5話
しばらく黙って考えていると、ある方法がに浮かんだ。
私はゆっくり顔をげた。
「リオちゃん、パソコンは得?」
リオは私の表を見つめ、図を察したように微笑んだ。
「お任せください」
翌、私は再びタクの実へ向かった。
今度は庭から覗くのではなく、正面からインターホンを押した。
画面に映った私の顔を見て、義母はらかに驚いていた。
「あら、サチさん。どうしたの?」
声がわずかにずっている。
「ユキの遺品について、ご族にお話があります。しおをいただけますか?」
私がそう告げると、義母は返事をしないまま通話を切った。
入れてもらえないのではないかとになったが、しばらくすると玄関の扉がき、タクが姿を現した。
「お姉さん、すみません。部が散らかっていたので、し片づけていました」
「あら、タク君。こちらにいたのね。ちょうど良かったわ」
私が微笑むと、タクの表が瞬こわばった。
こちらが浮気に気づいていないとっているはずなのに、私を見ただけで顔をくする。やましいことがあるは、何も言われていなくても勝に怯えるものらしい。
玄関へ入る直、私はさりげなく庭側の窓を見た。
そこから奈々と子供の姿が瞬見えた。先ほど「片づけていた」というのは、2をどこかの部へ隠していたということだろう。
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居へ案内されると、タクと義両親が扱いに困ったような顔で私を見つめていた。
義母がした茶へだけをつけると、沈黙に耐えられなくなったらしいタクが先に尋ねてきた。
「ユキの遺品って、何ですか?」
「ああ、うん。これなんだけど」
私は鞄から1枚の写真を取りし、テーブルの央へ置いた。
写真を見た瞬、タクと義両親はそので固まった。
写真のでは、タクが見らぬ女性とベッドので抱きっていた。
「タク君、この方は誰?」
私が静かに尋ねると、タクは何度も瞬きをした。
「え……俺、らない」
「先、これががへ送られてきたの。タク君が浮気をしているとかれていたわ」
義両親が同にタクを睨んだ。
タクは子から腰を浮かせ、激しく首を横へ振った。
「待ってください。俺、こんな写真はりません。全く記憶にないです」
「浮気をするが、記憶にありますなんて言うはずないわよね」
私は目を伏せ、さらに数枚の写真をテーブルへ並べた。
どの写真にも、タクと同じ女性が写っている。
顔を寄せてキスをしている写真。
くの遊園で腕を組みながら歩いている写真。
幼い子供を抱きげ、3で笑っている写真。
義母は顔を赤くし、突然声を荒らげた。
「あんたって子は!」
「違うって、母さん。こんなの俺はらない!」
「嘘をおっしゃい。じゃあ、この写真は何なの!」
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義母はテーブルを叩いた。
「あんたには奈々ちゃんと子供もいるっていうのに!」
私はすぐに顔をげた。
「子供?」
義父が「あっ」と声を漏らし、慌ててを閉じた。
私は子供を抱いたタクの写真を指先で押さえた。
「子供というのは、こちらの子ですか? それから、奈々ちゃんというのは、この女性でしょうか」
3は何も答えなかった。
タクだけが「違う」と繰り返していたが、義母は話を聞こうとせず、息子の肩を何度も叩いた。
「にも子供を作っていたのかい、このろくでなし!」
「だから聞いてくれって。母さん、父さん!」
「奈々ちゃんと、あの子を裏切ったのか!」
義両親は、ユキを裏切ったことではなく、奈々と孫を裏切ったとい込み、タクを罵っていた。
その姿を見ながら、私は静に言った。
「何なんですか、これは。私は送られてきた写真を持ってきただけです。タク君に子供がいることも、奈々さんという女性がいることも、今初めてりました」
私が鋭くタクを睨むと、彼は言葉を失った。
もちろん、タクの言っていることは部だけ正しい。
写真に写っている女性と子供は、奈々とその子供ではない。
タクに奈々以の浮気相がいるという事実もなかった。
から名誉毀損などと言いがかりをつけられても困るので、この写真をへ公表するつもりはない。これはリオに頼み、私たちだけで使うために作ってもらった成写真だった。
本物の奈々と子供の写真を使うこともできた。
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